地震を経て友情応援の輪が広がった星稜が追いつくも、市立船橋がベスト8【3回戦】
第102回全国高校サッカー選手権大会の3回戦が1月2日に行なわれ、市立船橋(千葉)と星稜(石川)が県立柏の葉公園総合競技場で対戦した。前日の能登半島地震の影響で地元から応援団が来られなくなり、スタンドに友情応援の輪が広がった星稜は先制されたものの、一度は同点に追いつく。しかし、その後に3得点を挙げて突き放した市立船橋が勝ってベスト8進出を決めた。 【写真】スタンドに被災地へのメッセージが掲げられた一戦。星稜が一度は追いついたが、市立船橋が突き放した ■2024年1月2日 全国高校サッカー選手権 3回戦(@千葉・県立柏の葉公園総合競技場) 市立船橋 4-1 星稜 得点者:(市)内川遼、岡部タリクカナイ颯斗、足立陽、郡司璃来 (星)山口晴
黄色いビニール袋で星稜を応援
星稜は吹奏楽部など地元から駆けつける予定だった応援団が会場に来られなくなったものの、SNSでの呼びかけに応じた一般の観客やJクラブのファン・サポーター、今大会の2回戦で敗退した日大藤沢(神奈川)の部員が友情応援。日大藤沢は星稜カラーの黄色のビニール袋をユニフォームのように着込み、星稜の部員とともに熱い応援を繰り広げ、スタンドには被災地を激励する横断幕も多く掲げられたほか、市立船橋も試合前の集合写真撮影の際に被災地へのメッセージを掲出した。 先制したのは市立船橋。18分、DF内川遼が左サイドからセンタリングを送り、相手のクリアが戻ってきたところを左足で蹴り込んだ。星稜も29分、MF天川達心の左からのセンタリングを、ニアサイドに飛び込んだMF山口晴が右足で合わせて同点としたが、市立船橋は36分に右CKを岡部タリクカナイ颯斗がヘッドで合わせて勝ち越す。 星稜は後半、セットプレーなどでチャンスを作るものの、得点には至らなかった。逆に市立船橋は67分、MF森駿人が左サイドを突破して送ったセンタリングをMF足立陽が蹴り込んでリードを広げ、後半終了間際の80分にはFW郡司璃来が4点目を決めて4-1で勝利。試合後は惜しくも及ばなかった星稜にも大きな拍手が送られた。