ANA、羽田の接客No.1に中井さん 第8回Haneda’s Prideコンテスト
全日本空輸(ANA/NH)を中核とするANAグループは9月10日、羽田空港のグランドスタッフ(地上旅客係員)約1800人の中から「おもてなしのチャンピオン」を決めるコンテスト「Haneda’s Prideコンテスト」を開いた。13人の出場者の中から、国際線を担当する中井雅仁さん(旅客サービス4課)がグランプリに輝いた。中井さんは昨年に続いての出場で「羽田の接客No,1」となった。 【写真】ANAの羽田接客No.1を決めるHaneda’s Prideコンテスト ◆1人8分で審査 コンテストは2017年から毎年開かれ、今回で8回目。羽田の空港業務を担うANAエアポートサービス(ANAAS)が定めるグランドスタッフに求められる3つの基本行動「気持ちのいい挨拶をする」「常に笑顔でアイコンタクトをする」「美しい所作で魅了する」を体現できる係員を決めるとともに、羽田の係員全体の接遇スキル向上につなげる。 羽田の国内線と国際線のグランドスタッフ約1800人の中から13人が出場し、日ごろのおもてなしのスキルを羽田空港近くの総合訓練施設「ANA Blue Base(ABB、ANAブルーベース)」で披露。ABBでの開催は昨年2023年に続いて2回目となった。 コンテストはロールプレイ形式で、利用者役の社員が登場。国際線が第2ターミナルにも乗り入れていることや、子供が持ってきた風船の取り扱いなど、近年取り扱いが変わった事柄や、ラウンジを利用したい上級会員、子供連れや車いす利用者、急いでいる様子の人など、空港を訪れるさまざまな人たちを想定した出場者ごとに異なるシナリオが用意され、1人あたり8分の持ち時間で応対した。 今回も例年と同様、審査時間が予定よりも長くなったが、出場者の接客スキルだけでなく、利用者側の立場に立った接客や提案であったかが重視されていた。 ◆Face Expressレーンを提案 今回グランプリに選ばれた中井さんは、2019年度入社。12人中7番目、前半最後の審査だった。 中井さんは、羽田からバンコクを経由してヤンゴンへ向かう手荷物がある利用者、国際線の保安検査場が混雑していて、ファーストとビジネスクラス用の優先レーンを使いたいというエコノミークラスに搭乗する上級会員、子連れで荷物がある羽田からロンドンへ向かう利用者を接客した。 優先レーンを利用したい上級会員には、顔認証技術を用いた“顔パス(ウォークスルー)”の搭乗手続き「Face Express(フェイスエクスプレス)」のレーンが比較的すいているとして、利用を勧めていた。 表彰式で、「まさか自分がグランプリを頂けると思っていなかったので、コメントを考えていませんでした」という中井さんは、「この経験を糧に、後輩育成をがんばっていきたいと思います」と笑顔を見せた。 昨年のコンテストでは入賞できなかったことから、中井さんは自ら出場したいと立候補し、所属する旅客サービス4課の代表2人のうち1人として出場。今回のコンテストでは、利用者に感謝の言葉を伝えることや、座っている利用者に目線を合わせるといったことを心掛けたという。 また、準グランプリには旅客サービス3課 国内担当の和知成美さんが選ばれ、審査員特別賞を旅客サービス2課 国内担当の清田美里(みり)さんが受賞した。 グランプリの中井さんは、国内外のANAのグランドスタッフが接客技術を競う「空港カスタマーサービス スキルコンテスト」に羽田代表として出場する。
Tadayuki YOSHIKAWA