一足早い来オフFA動向 阪神の2024シーズン「元気男」が熱視線を浴びる理由
今季38年ぶりの日本一を達成した阪神、来季は連覇を狙うシーズンであるとともに、順調にいけばFA権を取得する選手が多いこともひそかに注目を集めている。 【動画】8月11日のヤクルト戦、同点で迎えた8回一死一塁に糸原が値千金の勝ち越し適時打を放った場面 まずは主砲・大山悠輔。今オフの契約更改では球団からの複数年契約を断ったことも話題となった。全試合4番スタメンを守り抜き、リーグトップの「99」四球を選んだことも評価を高めた。 また投手陣では青柳晃洋もFA取得年となる。今季は開幕投手を任されながら、8勝6敗、防御率4・57。シーズン中は二軍落ちも経験するなど不本意な成績に終わったことで巻き返しを誓うシーズンともなる。2021、22年は2年連続13勝をマーク、防御率、勝利、勝率と3冠にも輝いただけに復活を遂げれば、FA戦線注目選手となることは間違いない。 そして宣言すれば、ひそかに人気となりそうなのは今季は主に左の代打としてチームに貢献した糸原健斗だ。69試合に出場し、打率・236、5打点。日本シリーズでは第4戦から3試合連続安打を放ち、勝負どころでの好守も光った。 今季は代打に回ったが、勝負強い打撃に加え、糸原が評価を高めている理由に「声」の貢献もある。ルーキーの森下翔太など若い選手が増える中、試合前円陣の声出し指導やプレースタイルなど含め、常に声でチームの士気を高め、精神的支柱ともいえる存在になっている。 内野ポジションを複数守れ、モチベーターを務められるとなれば、興味を示す球団もありそうだ。 またチームではほかにも今季、投手陣への好リードが光った坂本誠志郎、糸原と同じく右の代打として、試合前円陣の声出しなど含め、チームをまとめたベテランの原口文仁がFAを取得すると見られる。 岡田彰布監督も常々、チームの伸びしろはまだまだあると認めているが、ここから黄金時代を築けるかはこれら主力選手の残留が果たせるかも大きなターニングポイントとなる。迎える2024シーズンは選手のパフォーマンスとともに水面下の編成サイドの努力も大事なポイントとなりそうだ。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]