フェラガモの新作にはミニマルな洗練が宿っている──2024年夏、サンダルの正解
今季の新作はシャープでミニマルなフォルムでありながら、素材やディテールでトレンドを盛り込んでいる。アクセントとして散りばめられたブランドのアイコン「ガンチーニ」のアレンジにも目を向けたい。 【写真を見る】それぞれのプライスとディテールをチェック!
ミニマルなデザインを軽快な素材で表現する
2022年3月に、当時26歳という若さでフェラガモの新たなクリエイティブ・ディレクターに就任したマクシミリアン・デイヴィス。リゾートコレクションは、ベージュやブラウンなど柔らかな色使いと、シャープなカッティングとのコントラストで魅了した。サンダルにも、彼が得意とするミニマルさとリラックスした時代性を感じさせる美学が宿る。フェラガモのアイデンティティである金具「ガンチーニ」と、それをモノグラムで表現した素材にも注目だ。 ■スライドサンダル ジュートを思わせるジャカード生地のクロスストラップが季節感を演出。大胆にフェラガモのブランドロゴを織りで表現した、主張のある一足だ。 パッド入りのインソールでクッション性が高く、歩きやすさにも配慮。アウトソールはラバー性で、格子状に切り込みが入り、グリップ力を高めている。 ■サンダル 春夏コレクションでも登場したモデルの新色が登場。深みのあるネイビーブルーが印象的で、スポーティーながら、大人の落ち着きも備えている。フロントのストラップはジャカードファブリックで、ロゴが入った付け根部分はレザーという、異素材MIXもトレンドを感じさせる。 ■サンダル 今回のプレフォールコレクションで、新たに登場したガンチーニ モノグラムを使用。オールブラックの中にも、柄の存在感があり、洒落心を刺激するデザインとなっている。ストラップの留め具は「ガンチーニ」を採用。フェラガモらしさを全面に押し出しているが、全体としては落ち着きがあり、シックに見せられる一足である。 ■ミュール しっとりとマットな質感のカーフレザーを用い、丸みを帯びたフォルムで表現した一足。アウトソールは軽量ラバーで、見た目の重厚感と裏腹に履き心地は軽やか。アッパーにはガンチーニビットを配してあり、クラフツマンンシップを感じさせる仕上がり。しかも同色なので、辛口なモードなスタイリングにもマッチする。 ■フェラガモ・ジャパン TEL:0120-202-170
文・オオサワ系、森下隆太 写真・高橋絵里奈 スタイリング・安倍拓志 編集・岩田桂視(GQ)