「表現の楽しさ知って」 体験会で演劇親しむ 舞台校舎150周年記念公演へ【長野県飯田市】
長野県飯田市座光寺の「旧座光寺麻績学校校舎」(通称・舞台校舎)の開校150周年を記念して9月に開かれる演劇公演に向け、オーディションを兼ねた演劇体験会が3日、舞台校舎で開かれた。小学生から大人までが参加し、ジェスチャーゲームや台本の読み合わせを通じて演劇に親しんだ。 記念公演は飯田下伊那地域で活動する演劇団体「南信州アートラボ」が主催。ワークショップは2~11日に6回開き、計25人が参加している。 この日の午前の部には8人が参加。同市出身の俳優・演出家の小林英樹さん(47)を講師に、体を動かした簡単なコミュニケーションゲームなどを楽しんだ。 ゲームの後には2人一組で記念公演用の台本の読み合わせを体験。参加者は小林さんから「普段のおしゃべりのように話してみて」などとアドバイスを受けながら、登場人物の心情を想像して表現した。 市内のダンス教室に通っている丸山小学校5年の児童は「ダンス以外の表現をやってみたかった」と演劇に初挑戦。「ダンスには言葉がないので人物の感情を表した話し方が難しかった」と語った。 参加者には演劇初心者も多く、小林さんは「表現する楽しさを知って演劇に興味を持ってもらえたら」と期待していた。 オーディション参加者から出演者を選考し、6月に稽古を始める。記念公演の作品は座光寺が舞台。アートラボの野口千英子代表(49)=松川町元大島=が原案、小林さんが脚本を担当した。 野口代表は「舞台校舎という地元の名所で地元住民が出演し、地元を舞台にした物語で見に来てくれた方に『地元ってやっぱりいいな』と思ってもらえるような公演にしたい」と意気込んでいる。