留学生を鎖などで拘束…日本語学校の認可抹消の取消請求棄却
福岡市の日本語学校で、外国人留学生が鎖などで拘束された問題をめぐり、学校側が留学生の新規受け入れを停止する処分の取消を国に求めた裁判で、3日、福岡地裁は請求を棄却しました。 訴状によりますと、福岡市南区の「西日本国際教育学院」で2021年10月、当時の職員がベトナム人留学生に対して、ズボンのベルトを鎖などでつないで拘束する人権侵害があったとして、出入国在留管理庁は留学生の新たな受け入れを5年間認めない処分をしました。 処分を受けて学校側は拘束について、当時の職員による個人的な行為で組織性がないとして、処分の取消を求めて提訴していました。 3日、福岡地裁の林史高裁判長は、当時の職員の行為について「長時間にわたり、鎖を使って身体を拘束するという侮辱的な暴力行為」と指摘しました。そして「一職員の行為であるが、組織として黙認されていた」としたうえで、「違法な処分であるとはいえない」などとして、学校側の請求を棄却しました。 判決を受けて、出入国在留管理庁は「国の主張が認められたものと考えている」としています。学校側は、判決を不服として即日控訴しました。
九州朝日放送