清水直行が考えるロッテのベストオーダーは「攻撃的」 山口航輝やソトを上位に入れるアイディアも
――先ほど、攻撃重視の打線というお話がありましたが、別の打順のアイディアもありますか? 清水 より攻撃的にいくのであれば、山口を1番や2番に入れるのも面白いですけどね。いいバッターを上位に詰めて数多く打席を回したほうが、相手は嫌だと思うので。ソトやポランコを2番に入れてもいいかもしれません。1回表に必ずソトやポランコが打席に立つのも脅威でしょうから。 ――佐藤選手は、これまでのシーズンでは6番など、もう少し上の打順を任されるケースもありましたが、8番での起用としたのは? 清水 僕が佐藤に期待しているのは、キャッチャーとしての成長です。長打が期待できるバッターはポランコ、ソト、山口がいるので、佐藤は長打を狙わずに"つなぎ"に徹してほしいですし、気楽な打順で守りの意識を高めてほしい。 ロッテはキャッチャーが安定してくれば、チームが安定すると思うんです。これまで佐藤は打つほうを期待されて、6番などで起用されたりしていましたが、打つほうも守るほうも、となるとやっぱりしんどいですから。 オリックスの森友哉ぐらいの能力があればそれも可能ですが、まずはキャッチャーとして一人前になってほしいです。佐藤が成長する・しないは、チームに与える影響が大きい。まずは守りで信頼されるようになって、そこからバッティングでも貢献していってほしいと思います。 【プロフィール】清水直行(しみず・なおゆき) 1975年11月24日に京都府京都市に生まれ、兵庫県西宮市で育つ。社会人・東芝府中から、1999年のドラフトで逆指名によりロッテに入団。長く先発ローテーションの核として活躍した。日本代表としては2004年のアテネ五輪で銅メダルを獲得し、2006年の第1回WBC(ワールド・ベースボールクラシック)の優勝に貢献。2009年にトレードでDeNAに移籍し、2014年に現役を引退。通算成績は294試合登板105勝100敗。引退後はニュージーランドで野球連盟のGM補佐、ジュニア代表チームの監督を務めたほか、2019年には沖縄初のプロ球団「琉球ブルーオーシャンズ」の初代監督に就任した。
浜田哲男●取材・文 text by Hamada Tetsuo