パラオ大統領選で現職優勢 親米派のウィップス氏
【マニラ共同】太平洋の島しょ国パラオで5日実施された大統領選で、選管は6日未明時点の中間開票集計として、再選を狙う親米派の現職ウィップス氏(56)が3161票を得て、対抗馬のレメンゲサウ前大統領(68)の2262票に対し優勢になったと発表した。有権者は約1万6900人で、無効票などを含め5433票が開票されたとした。 選挙戦でウィップス氏はパラオが国防を委ねる米軍の安全保障上の重要性を強調。レメンゲサウ氏は敵をつくらないバランス外交を唱えた。 勝者確定は国外在住者の投票を含む最終集計が発表される12日にずれ込む可能性がある。有権者のうち、米国などに移住している登録者は2900人を超える。 観光が主産業のパラオは1994年に独立。米国との「自由連合協定」に基づき領域の軍事利用を認めて財政支援を受けているほか、台湾と外交関係を保つ。中国は台湾との断交を求め、パラオへの団体旅行を禁じて圧力をかけるが、両候補とも応じず、同協定を維持する意向だ。
大統領の任期は4年で、連続2期まで。