知床・観光船沈没事故2年後に見つかったデジカメのデータを復旧 そこに写っていたあの日の景色 息子の姿
デジタルデータソリューション データリカバリー事業部 西尾裕子さん 「一部抜粋ではありますが抽出できた写真を印刷しました」 ぬで島優さんの父親 「やっぱり雄大な自然をね。たくさん撮っているね」 復旧できた写真は700枚以上でそのうち事故当日の写真はおよそ100枚。 その中には運行会社の事務所前で待つほかの乗客の写真のほか、乗客がカズワンに乗り込む写真もありました。 船の上からは沈没現場近くのカシュニの滝や知床半島の先端も撮影されていました。
そしてこれが最後に撮られた写真です。 撮影された時刻は午前11時46分。 知床半島の先端付近で撮影され船が折り返す途中だったとみられています。 ぬで島優さんの母親 「水滴が付いている飛沫かかってきた写真かな」 海が急激に荒れ始めたのは、このころからでした。 穏やかだった風が急激に強まり、波の高さは2メートル前後まで急上昇。 そして午後1時13分、「船が沈み始めている」という通報が海上保安庁に寄せられその後、「KAZU1」は沈没しました。 復旧できた写真の中には事故当日朝の優さんの姿が。
ぬで島優さんの父親 「ああ、優だね」 ぬで島優さんの母親 「(涙流す)どこだろうか。ここが泊まったところかな。誰かに撮ってもらったのかな」 事故当日の午前8時半ごろ斜里町にある宿泊施設で撮影された優さん。 このおよそ1時間半後に「KAZU1」に乗船しました。 ぬで島優さんの母親 「「行ってくるね」「土産話楽しみにしてね」って出かけて、話もできなかったから写真だけでもこうだったよって話をしてくれている、したかったんだなって息子が諦めなかったと思います」 ぬで島優さんの父親 「息子が写っている写真が出てきたということで。奇跡以外の何ものでもないと思っています。他のご家族の関係者が写っている写真があるのでできれば焼きましして渡してあげたい」 ぬで島優さん父親 「おはようございます。直接あいさつさせていただくのは初めてですが、よろしくお願いします」