ジーターの引退試合チケット急騰で大騒動
ヤンキースは、今季限りでの現役引退を表明しているデレク・ジーター内野手(40)の引退セレモニーを、9月7日(日本時間8日)に本拠地ヤンキースタジアムで行われるロイヤルズ戦の試合前に行うことを明らかにした。この発表を受けて、球団が販売する正規料金の入場券は完売。米国大手のオンラインオークションであるCraigslistなど、ネットでの再販売やチケット代理店などで、同チケットが急高騰する騒ぎとなった。 米国スポーツネットESPNの電子版は、「球団発表の前に139.24ドル(約14500円)だった平均チケット価格は、497.98ドル(約5万円)にハネ上がった。最安値の16ドル(約1660円)のチケットも211ドル(約2万200円)になった」と、一夜にしてプラチナ化したことを伝えた。20日午後1時の時点で正規料金で購入可能なチケットはすでに完売。球団公式サイトから購入できるのは、代理店を通じた再販売のみ。販売価格帯は240ドル(約2万5000円)から最高1610ドル(約167万円)となっている。 地元メディアは、“ジーター効果”によるポストシーズン並みの高騰ぶりをこぞって伝えたが、NYポスト紙が20日に「ジーターとの惜別試合の値上がりにファンが怒り」と伝えた記事の中で、「球団も(正規料金チケットの)完売直前に最安値16ドルの入場券を250ドルにつり上げた」と報じた部分が問題化した。 ヤンキース球団はこの日、異例の声明文を発表。「NYポストの記事は明らかに誤解があり、不確実である。ヤンキースは過去にも、現在にも、今後も、9月7日の試合に限らず、今季の本拠地試合のチケットの値段をつり上げることはない」とし、上述の「球団がつり上げた」という部分を「全くの事実無根」と抗議した。「同記事は、正規料金での販売と二次的な販売をする市場を混乱している。ファンや仲買業者がチケットを再販するマーケットは沢山ある」と声明文の中で、あくまで球団は関知しない再販市場であることを強調している。