向井理「年に一度は舞台に立ちたい」『ハリー・ポッターと呪いの子』出演後に変化したこと、舞台にしかない“魅力”とは
現在放送中のドラマ『パリピ孔明』で諸葛孔明役を演じ、大きな話題となっている向井理さん。しかし、舞台『リムジン』で魅せるのは孔明とは真逆のキャラクター。もともと本作が上演される予定だったのは2020年。新型コロナウイルスの影響で延期となったが、この度ついに満を持してその幕が上がる。主演を務める向井さんに本作への思い、そして“演じる”ということについてお話を伺った。 (写真)40代向井理の撮りおろしショットを見る
舞台『ハリー・ポッター』に出演して変化した、舞台への向き合い方
――向井さんはコンスタントに舞台に出演されている印象ですが、その中でもかつてないロングラン公演だった『ハリー・ポッターと呪いの子』に出演されたことで、変化はありましたか? 舞台に対する向き合い方は、ちょっと変わった気がします。170公演以上あったハリポタに比べたら、今回をふくめ、普通の舞台はとても短く感じられる(笑)。もちろん、ハリーを演じていたときも、毎回初めて演じるような気持ちでと挑んではいましたが、これだけの期間しか演じられないならより一層心を込めなければ、と思うようになった。といいつつも、今回は地方もまわるし、全然短くないんですけどね。感覚が麻痺してしまいました(笑)。 ――同じ舞台でも、その土地の雰囲気によって演技が変わる、なんてこともあるんですか? それはないですね。「劇団☆新感線」の舞台に立つときは、東京よりも大阪のほうがホームって感じで、お客さんも「おかえり!」と迎え入れてくれるので、関西弁でアドリブを入れることはありますが、そういうことも普段はしない。「劇団☆新感線」にはそれをよしとする雰囲気があるし、むしろお客さんも期待しているところがあるからやっていますね。 ――では、普段はアドリブも……。 基本的には入れません。芝居は演出家のものだし、今回は倉持さんの意図を汲んで添うのが何よりも大事だと思うので。あとは、地方によって異なるお客さんの反応を楽しむって感じですね。 ――土地ごとにお客さんの反応にも特性があるんですね。 劇場が変われば、楽屋入りするときの雰囲気も、舞台上から見える景色も変わります。演じるこちら側の意識もリセットされて、またゼロから生み出そうという気持ちにもなれる。そこでブラッシュアップされていくものもある気がしますね。