レッドソックス4連敗で上原のストレスは“マックス”
上原もチーム状態にはイライラを募らせている。「ストレスは皆、溜まっていると思う。悪い流れに自分が乗っからないようにしないとね」(5月1日)、「4月からこんな試合ばっかりで乗れないね」(5月4日)「噛み合っているとは思わない」(5月7日)と表情は厳しい。前日の17日には「でも、我慢でしょ、ここは」と自分に言い聞かせるように語ったのが印象的だった。 出番の予測が着き難い登板が多い田澤も「勝っていても負けていても、しっかり準備してマウンドに向かうことは変わらない。自分が今チームにとって何が出来るのかを考えながら、気持ちと体の準備をしておくだけ」と万全に務める。 セーブ機会での登板に恵まれない上原だが、勿論、手をこまねいている訳ではない。16日の調整登板では、点差が空いた状況を利用して、右打者2人に対してスライダーを試運転するなど、自らテーマを課してマウンドに臨んだ。時折投げる84マイル前後のカットボールとは、「意識して投げ分けている」というスライダーの球速は82マイル(132キロ)を記録。キンスラーには三邪飛、カブレラには左翼線二塁打と明暗を分ける結果となったが、共に打者が即反応してバットを振ってきたあたり、収穫を得た様子。「カウント球だったり、勝負球にも使えることができればいいと思う。ブルペンで投げるのと試合で投げるのとは違うし、まだフォームが緩んだりしているけれど、久しぶりに試合に投げたということで。まだ、これから(修正を)やっていきます」と先を見据えていた。 4月に痛めた右肩についても「もう1回やったら…という不安はあるけれど、もう大丈夫だと思う。肩はいい感じになってきている」と全快宣言。右肩の懸念があったため、この春先は敢えて登板志願を控えてきたが、本来は登板機会を空けずにコンスタントに投げることが、一番自分に合っているという上原。「後半戦になったら、中3日以上は空けないようにしたいとは伝えてあります」と球宴後は昨年同様“恒常的”登板する意向を首脳陣に伝えている。何とか、『田沢&上原』の勝利の方程式が正常稼働する“兆し”がチームに欲しいところだ。