女性消防団員から心肺蘇生学ぶ 埼玉・狭山市 小学校で保護者へAED講習会「人工呼吸をためらうのであれば、胸骨圧迫を続けて」 「女性の場合は服をかけたり、人の壁を作るのも一つ」とアドバイス
埼玉県狭山市鵜ノ木の市立入間川小学校で25日、自動体外式除細動器(AED)を使用した救命講習会が開かれ、保護者約20人が市消防団の女性団員から心肺蘇生法を学んだ。 分からなくても、“空振り”でも…学校で娘亡くした母、AEDの積極使用訴え 「ASUKAモデル」での救命事例も
参加者は訓練用の人形に「大丈夫ですか」と声をかけ、周囲に「救急車を呼んで」「AEDを持って来て」と助けを求めると、呼吸の確認、胸骨圧迫をし、AEDを使う流れを確認した。「人工呼吸をためらうのであれば無理にやらず、胸骨圧迫を続けてほしい」、「女性の場合は服をかけたり、背を向けて立って人の壁を作ってあげるのも一つの手助けになる」などのアドバイスを受けた。 市消防団には女性団員が9人在籍し、講習や広報活動を中心に活動している。同日は応急手当普及員の資格を持つ団員ら4人が講師として指導。団員によると、救急車の到着時間は交通状況や救急要請の増加が要因で増長傾向にあり、現在は約10分かかるという。「最初の10分の間に何ができるかで、その人の命を救い、社会復帰を助けるかが決まる」と1次救命措置の重要性を話した。 1年生の娘が同校に通う西野絢子さん(43)は、「いざという時にさっと動けるよう、定期的に(講習を)受けていないとと思った」と振り返る。また、女性団員から指導を受けたことについて「目隠しするなど女性ならではの配慮も習えた」と話した。