予測市場Polymarketの月間取引高が過去最高に──米大統領選に向けた盛り上がりがあと押し

ポリマーケット（Polymarket）の取引高は6月に1億ドルを大きく超え、同プラットフォームにとって飛躍の年となっている2024年の中でも記録的な月となった。 デューン・アナリティクス（Dune Analytics）のデータによると、6月、ポリマーケットでは、合計1億1100万ドルのベット（賭け）が行われた。創立4周年を迎え、11月の米大統領選へ向けた盛り上がりに乗りつつある同社にとって、過去最高の月となった。 好調の直近の要因は、先日の大統領候補者テレビ討論会でのバイデン大統領の惨憺たるパフォーマンスだ。 いつもは民主党を支持するニューヨーク・タイムズ紙の論説委員会も、バイデン大統領に退陣を求めた。CBS/YouGovの世論調査によれば、有権者の72％がバイデン大統領は大統領を務められるだけの認知能力を有していないと考えている。 バイデン大統領が再選される確率は、討論会前の33.5％から米国時間7月1日朝の時点で18％に下がり、トランプ氏は63％でリードを固めた。 バイデン大統領が選挙戦から完全に脱落する可能性に関する別の賭けも、討論会後に取引高が急上昇し、「イエス」シェアは事前の19セントから数時間で44セントとなった。 賭けは、予想が当たれば（ステーブルコインのUSDCで）1ドルが支払われ、当たらなければゼロのため、44セントという価格はバイデン大統領が身を引く確率は44％であることを示している。 その後、バイデン大統領が週末を大統領保養地で家族と過ごし、選挙戦の今後について話し合うというNBCの報道により、その確率は50%に上昇した。 Odds Biden drops out just hit 50% Another all-time high pic.twitter.com/VLpH6eHzkE — Polymarket (@Polymarket) June 30, 2024 ポリマーケット：バイデン大統領の選挙戦離脱の可能性が50％に史上最高値を再び更新 週末にホワイトハウスが、今回の保養地訪問は事前に計画されたものだと報道を否定したため、米国時間7月1日朝の時点では、この確率は40％強まで落ち着いた。 バイデン大統領自身は、断固として選挙戦に残る意思を表明している。 「討論会後の懸念は理解できる」と、NPRは献金者でいっぱいの会場で大統領が語った言葉を引用して報じた。 「素晴らしい夜ではなかった。しかし、私はより激しく戦うつもりであり、それを成し遂げるためにはあなた方が必要だ」 この賭けは、本格的な政治ベッター（賭けをする人）を魅了し、多額の賭けを行う人も出ている。 「No」に多額の賭けをしているTherealbatman氏は、さまざまな政治関連の賭けに290万ドルを投じており、一貫してバイデン大統領とトランプ氏がそれぞれの党の指名を勝ち取ること、バイデン大統領が一般投票で勝利すること、そしてトランプ氏が米大統領選挙で勝利しないことに賭けている。 Therealbatman氏の主に政治的ポートフォリオの唯一の例外は、アイゲンレイヤー（Eigenlayer）プロトコルのネイティブトークンであるアイゲン（Eigen）トークンが、バイナンス（Binance）の元CEOチャンポン・ジャオ（Changpeng Zhao）氏が刑務所から出るまでには移動できるようにならないことに5万ドル賭けたことだ。 反対の意見を持つ、バイデン大統領が選挙戦から離脱することに「イエス」と賭け、イーサリアムのウォレットアドレスでのみ知られる匿名ユーザーは、バイデン大統領の運命に関連して18万4000ドルを投じているほか、ミシェル・オバマ氏が民主党の指名を獲得するという賭けに6200ドルを投じている。 このユーザーはまた、勝ち目のあまりない独立候補ロバート・F・ケネディ・ジュニア氏が大統領選挙で勝利することに9700ドルを賭けている。ちなみに1口あたりの賭け金は、現在、2セント（賭けに勝てば、2セントで1ドルを手にできる。つまり、50倍）。