“確トラ”で変わる自民党総裁選の行方「タフ・ネゴシエーター」「アベイズムの継承者」まさかの“嫌われ2強”一騎打ちか
「バイデン大統領の大統領選撤退は、9月の自民党総裁選に大きな影響を与えるかもしれません」 【妖艶すぎる】自民党“真っ赤な口紅”赤ベンツ不倫議員 こう話すのは、全国紙の政治部デスクだ。 米国のジョー・バイデン大統領は、7月22日(日本時間)の未明、次期大統領選への撤退を自身のX上で表明した。そして、カマラ・ハリス副大統領を民主党の後継の大統領候補として支持する考えを示した。デスクが続ける。 「ハリス副大統領が民主党の大統領候補に選ばれたとしても、共和党の大統領候補であるトランプ前大統領に勝てる見込みは、かなり低いとみられています。 トランプ氏の大統領就任がほぼ確定したことで、自民党総裁選では、かなり不利だろうとみられていた茂木敏充幹事長の株が党内で上がり始めています」 これまで「もしもトランプ氏が大統領になったら」を意味する“もしトラ”という言葉が使われてきたが、いまや、「トランプ氏で確定」の“確トラ”状態になっている。そんななかで、総裁の有力候補に浮上してきた茂木氏といえば、これまで何度も“党内不人気”を指摘されてきた。 それだけでなく、総裁選を意識して「総理としてやりたい仕事」にあげた内容が「副業の解禁」といった内容が中心だったため、Xなどでは《飛んだ的外れ》、《死ぬまで働けと》と猛批判を浴びてきたのだが……。浮上には理由があるという。 「彼は、経済再生担当大臣時代だった2019年、トランプ政権下での日米通商交渉で、当時のライトハイザー通商代表と何度も激論をかわした末、米国側が日本の自動車に追加関税をかけないことなどを含む合意を取りつけました。 当時のトランプ氏に『タフ・ネゴシエーター』と呼ばれたほどで、外資系コンサルタント会社・マッキンゼーで磨いた分析力と、相手の弱点も踏まえた交渉力には定評があります。 ある党幹部は『日本に不利な合意は極力、結ばない方向にもっていくだろう』と評しており、『茂木ならトランプ氏と渡り合える』と、国難を想定した声が党内から出始めています」(同前) 一方、歴史的な内閣支持率の低迷のなか、次の総裁選でも再選を目指すとみられる岸田文雄首相は、2024年春の訪米時、バイデン大統領から国賓並みの待遇を受け、蜜月ぶりをアピールしていた。 第2次トランプ政権になった場合、岸田首相は“しっぺ返し”を受けるのか、それとも――。 「意外にも“確トラ”が、岸田首相には追い風になるかもしれません。岸田首相が訪米し、バイデン氏と面会したのと同時期に、麻生太郎副総裁がニューヨークでトランプ氏と面会しましたが、それは、しっかりと共和党もケアするための“表裏一体の行動”でした。 外務省関係者によれば、麻生氏は岸田首相と事前に入念な打ち合わせをしており、トランプ氏に面会した際も『岸田首相は安倍政権下で5年、外相を務めている。“アベイズム”が骨身にしみている』とアピールしたといいます。 そもそも岸田首相は、日本の防衛費拡大など、トランプ氏が求める政策に近いものを次々と繰り出しており、党内からは『外交の岸田といわれるほど手腕にたけていることも合わせれば、急場ではほかの総裁候補よりも有能だろう』と、続投を推す声も出始めました」(同前) まさかの“嫌われ2強”による一騎打ちも見えてきた総裁選。これまで最有力候補とみられていた石破茂元幹事長は、7月21日に鳥取市で記者団に「お盆までは、よく熟慮すべきだと思っている」と答え、またも出馬への言及を避けたのだった。 自民党ベテラン秘書はこう話す。 「石破さんは、本当に煮え切らない人。誰かに担がれないと、自分から動くことができない人なので。だから、総裁選で勝てないんですよ。 それにトランプ大統領が誕生すれば、自国の経済を優先させることは明白。そうなれば、関税を強化するなどして、日本経済に不利な状況が生まれる可能性も出てきます。強力な交渉術を身に着けているベテランでもなければ、自国主義が第一のトランプ政権の前では、日本の国益を守れないかもしれない。 対米外交力に不安要素が残る石破さんや、名前があがり始めた若手候補では、トランプ氏には対抗できない。そうしたことから、総裁選の構図は間違いなく変わるでしょう」 早くも“確トラ”が日本に影響を及ぼし始めたか――。