個性的な怪獣が大集合!シーズン2も製作決定した「モナーク:レガシー・オブ・モンスターズ」怪獣大図鑑
今年の11月3日に生誕70周年を迎える、日本が世界に誇る怪獣王ゴジラ。日本映画史上初めてのアカデミー賞視覚効果賞を受賞した『ゴジラ-1.0』(公開中)は、昨年11月の公開から半年近くが過ぎた現在もロングラン上映が続けられており、4月21日時点で累計興収74.5億円、観客動員493万人を突破。そして4月26日(金)からは、ゴジラとコングの“2大怪獣王”が激突する「モンスター・ヴァース」最新作『ゴジラxコング 新たなる帝国』が公開となり、2作品の「ゴジラ」が劇場で上映されているという異例の事態となっている。 【写真を見る】海岸の岩に擬態し巨大な爪と体躯で縄張りを守るカニ怪獣、マントルクロー! そんな“ゴジラ旋風”が巻き起こるなか、モンスター・ヴァース初のドラマシリーズである「モナーク:レガシー・オブ・モンスターズ」(AppleTV+にて配信中)もシーズン2の製作が決定。さらに、今後同シリーズの新たなスピンオフドラマを複数手掛けていくことも決定している。そこで本稿では、「モナーク:レガシー・オブ・モンスターズ」に登場した個性的な怪獣たちを一挙におさらい!拡張し続ける「モンスター・ヴァース」の世界を紹介していきたい。 『GODZILLA ゴジラ』(14)で展開されたゴジラとムートーの壮絶な戦いによって、サンフランシスコが破壊され、怪獣が実在するという衝撃の事実が発覚したあとの世界を舞台にした本作。怪獣を追って失踪した父親の足跡をたどり、自分たちの家族と特務機関「モナーク」との関係を探る2人の異母きょうだいを描く。1950年代に遭遇した未知の世界とそれに迫ろうとした2人の若き科学者との物語も同時に進行し、モナーク誕生の秘密も明かされることに。3世代にわたる壮大な物語、隠されていた秘密、そして驚愕の出来事が、このあとの世界の形をどのように変えてしまうのかを視聴者は目撃することになる。 ■ゴジラ(Godzilla) 登場話数:1話、3話、6話、10話 「ゴジラ」シリーズになくてはならないビキニ環礁での水爆実験"キャッスル作戦"。今回、なんと水爆が実験でなく、爆弾の廃棄及びゴジラに対抗するための手段として使用されたことが明らかになる。軍はゴジラを脅威として捉え、ウランに誘きだされたゴジラに対して水爆を使用。ゴジラは姿を消してしまう。 本作でゴジラは1950年代から2015年の三世代にわたる人間たちの物語のなかで、ターニングポイントとして度々現れる。未知の生物、災害、神話や伝説のような様々な側面で描かれ、見ている者を魅了するその姿は、やはり”キング・オブ・モンスターズ”の名にふさわしい圧倒的な存在感を放つ。 ■マザーロングレッグス(Mother Longlegs) 登場話数:1話 『キングコング:髑髏島の巨神』(17)に登場したモナークの地質学者ビル・ランダが髑髏島調査中の竹林で必死に逃げるシーンから始まった本作。その時ビル・ランダを追っていた怪獣が、『キングコング:髑髏島の巨神』で『食人族』(83)オマージュを炸裂させ強烈な印象を残した「マザーロングレッグス」だ。まるで竹のような細く長い脚で竹林に完璧に溶け込み、巣に獲物を誘い込んだり、触手のようなものを伸ばして獲物を捕獲する巨大なクモ怪獣。本作では猛スピードで走る俊敏な姿を見せ、ついには海岸まで飛びだし、ランダを追いつめる。 ■マントルクロー(Mantleclaw) 登場話数:1話 ランダがマザーロングレッグスに髑髏島海岸まで追い詰められたその時、足元の岩が地響きを立てて動き、蜘蛛怪獣に立ち塞がったのが、巨大なカニ怪獣「マントルクロー」である。自分の縄張りに侵入されたと思ったのか、マントルクローはマザーロングレッグスと激しい争いを繰り広げ、ついには2体とも海に落ちてしまう。命からがら難を逃れたランダは、秘密のビデオテープを託すため、海岸に放り投げるのだった。 ■エンドスワーマー(Endoswarm)、エンドピード(Endopede) 登場話数:1話、8話 1959年、科学者のケイコ・ミウラと未確認動物学者若きビル・ランダ、そして彼らのボディーガードを任された陸軍少佐リー・ショウの3人はカザフスタンの原子力発電所に無数に産みつけられた「エンドスワーム」の卵を発見する。放射能に汚染された原子力発電所跡地はゴジラ同様放射能を餌にする彼らにとって保育室のようなものだった。 卵の遺伝子採取の途中で地下の空洞が広がり崩壊、その影響で卵から還った無数の幼虫に3人は襲われ、ケイコは空洞に落ちてしまう。そして、2015年には同じ場所に訪れたケイトたちの前に、脱皮して巨大に、そして凶暴になった成虫「エンドピード」が現れ、彼らに襲いかかる。 ■イオンドラゴン(Ion Dragon) 登場話数:2話、9話、10話 1952年フィリピンのジャングルの中、リー、ケイコ、ビルは放射線同位体の浮遊経路を追っていた。その先でビキニ環礁で姿を消したはずの駆逐艦USSロートンを見つけ、中に大きな翼のドラゴンのような怪獣「イオンドラゴン」が潜んでいた。口から出す粘液で対象を結晶化させたり、鋭い爪で駆逐艦の鉄板も真っ二つにしてしまう凶暴な怪獣で、ビル・ランダ以外のUSSロートン船員はこの怪獣によって全滅させられた。 ■フロストバーク(Frost Vark) 登場話数:3話、4話、7話 時は2015年。ケイコとビルの孫で異母兄弟のケンタロウとケイトは、モナークの施設からモナークの秘密を知るショウを救いだし、父が失踪する前に訪れていたアラスカに向かう。そこに現れたのが「フロストバーク」だ。鋭い爪、鱗と特徴的な口を持っており、エネルギーとして熱を吸収して周辺の温度を急激に下げることで、飛行機や人間を凍らせ、炎も寄せ付けないほどの絶対零度を生みだす。 ■ブランブルボア(Brambleboar) 登場話数:9話 カザフスタンの原子力発電所の空洞から世界軸まで落ちてきたケイト。目を覚ますと獣の唸り声がケイトを襲う。世界軸に縄張りを広げる巨大な猪怪獣「ブランブルボア」がケイトを獲物とみなし襲い掛かろうとしていた。口や背中、体中に鋭い牙を備えた恐ろしい見た目の怪獣の前になすすべもないケイトだったが、そこにまさかの人物が現れ、ケイトを救うことになる。 ゴジラをはじめ、様々な個性的で新しい怪獣たちが登場した『モナーク:レガシー・オブ・モンスターズ』。実はラストに“超大型”ゲストが待っているのだが、こちらはぜひ皆さんの目で目撃していただきたい。 文/小泉 雄也