はるな愛 男として演歌歌手デビューが夢
昨年の男装披露の反響は至る所であり、自分と同じような悩みを抱えている人の存在も知ることになる。「男として仕事をしてみたいと思う反面、女の子として楽しみたい自分もいる。こんな気持ちは理解されないと思っていたけれど、男装を披露した直後に出演した『笑っていいとも!』のスタジオアンケートで、自分の性がどちらなのかわからない人が多いことを知りました。そこで『なんだ、私と同じ気持ちの人もいるんだ』と勇気づけられた」と振り返る。 また、「今の私の恋愛対象はまだ女性ではないし、男性とデートをして恋愛をしてみたいと思う自分がいる。性はその時々の気持ちで動いていいものだと思うし、じっくり焦ることなく考えていきたい。自分の中にいる大西賢示とはるな愛という人格は、どちらも大切な存在ですからね」と、あえて2つのタイプを使い分けるつもりだ。 40代となったはるなは、タレント業のほかに飲食店経営者としても成功している。「40代は楽に生きようと思えば生きられる。人脈も増えたし、様々な物事を天秤にかけようと思えばかけられる。でも、私はあえてしません。だって一度きりの人生だから、1分、1秒も無駄にしたくない。『俺の人生最高だった~!』と叫んで死ぬのが目標」と、手を抜くつもりはさらさらない。 「私は、自分が子供の頃にテレビの前でアイドルから夢と勇気をもらったように、いつまでも元気を届けられる存在でいたいですね」。はるなは2つの性の存在を自らの武器に変えて、これからも新境地を導きだしていく。 (取材・文/石井隼人) はるな愛(はるな・あい) 1972年7月21日、大阪府出身。6月1日放送のフジテレビ系「異文化交流バラエティ ウェルカムJAPAN」(午後4:05=仙台放送制作)に出演。はるなは、サムライを目指すカナダ人がプロの応援団に入門するのを全力でサポート。同番組ではそのほか、大衆演劇に飛び込むグルジア出身のアメリカ人、京都の老舗旅館で料理修行を行うアメリカ人の姿をそれぞれ追う。