台湾・台南に新たな公園 新幹線0系を展示 観光客の増加に期待
(台南中央社)2004年に日本から台湾に譲渡された元新幹線0系電車を展示した公園が南部・台南市の台湾高速鉄道(高鉄、新幹線)台南駅前に完成し、22日に供用を開始した。記念式典に出席した鄭文燦(ていぶんさん)行政院副院長(副首相)は、さらに多くの人に台南旅行に来てもらいたいと期待を寄せた。 展示車両は高鉄の建設時に沿線の構造物が車両の走行に支障しないかを確認する「建築限界測定車」として使用された。「おいらん車」の愛称を持ち、役目を終えた後は北部・新竹にある高鉄の車両基地で保存されていた。車両銘板によると、1978年に東急車両で製造され、98年にJR西日本の博多総合車両所で建築限界測定車に改造されたという。 鄭氏は、台湾と日本には鉄道を通じたつながりがあり、高鉄と日本の新幹線の交流は良い鉄道外交の例だと強調。黄偉哲(こういてつ)台南市長は、来年2月から3月にかけて台南市で開催される台湾ランタンフェスティバルでは高鉄台南駅周辺が会場になるとし、日中はおいらん車を、夜にはランタンを見られるとアピールした。 (汪淑芬/編集:齊藤啓介)