7日に投開票された大阪府知事・市長選の「ダブル選」に敗北した府知事選候補の小西禎一氏と市長選候補の柳本顕氏は、大阪市内の選挙事務所で支援者らに陳謝した。 【動画】大阪ダブル選　反「都構想」の小西・柳本氏陣営の様子

［写真］大阪ダブル選で敗北し、支援者の前に姿を現した小西禎一氏（左）と柳本顕氏＝7日夜、大阪市中央区で

　両氏は自民党や公明党府本部が推薦していた。小西氏は「私の力不足。大阪の政治を変えよう、大阪を元気にしようと訴えてきた。多くの府民の方々に共感をいただくと思ってきたが、結果としてそうならなかったことについては、私自身、重く受け止めなければならない。勝利できなかったことを、お詫び申し上げたい」と述べた。 　一方の柳本氏は「期待に添えない結果になったことは、非常に申し訳なく思っている。私自身の力不足を痛切に感じるところ。今回の選挙に対して、大阪を取り戻す、大阪市を守り抜くという思いの中で、戦いのコマを一歩一歩進めさせていただいたが、何を問う選挙なのかを明確にできなかった。さまざまな政策を訴えたが、準備不足は否めなかった」と述べた。

　「大阪都構想」再挑戦を掲げた大阪維新の会の2候補が勝利したことについて、小西氏は「（維新側は）テレビ討論でも最大の公約としては他のことを掲げていたし、政策ビラでも都構想は1行しか書かれていない。都構想を十分に府民の皆さんが理解されての結果なのかは疑問が残る」、柳本氏は「大阪都構想なるものは、大阪市の廃止分割であるのに、大阪市がなくなることですらお認めにならない中での選挙戦だった。賛成派の勝利は真摯に受け止めなければならないが、その中身が一体何なのかは、選挙戦を通じて深まったとは思っていない」と疑問を呈した。 　敗れた2氏は今後について、「知事選を戦うということだけだった。政治の道に入っていくつもりはない」（小西氏）、「退路を断っての今回の戦いだった。政治家・柳本顕としては息絶えたと思っている」（柳本氏）とそれぞれ語った。