労働環境の改善が求められる一方で、需要は拡大。物流業界を悩ませる「2024年問題」の解決には、DXの取り組みが必要だ（イメージ写真：まちゃー／PIXTA）

政府は6月2日、トラック運転手の労働時間規制強化によって物流が滞るおそれがあるとされる「物流の2024年問題」について、関係閣僚会議を開催。「物流革新に向けた政策パッケージ」をまとめた。 2024年4月にトラック運転手の時間外労働に年間960時間の上限が設けられるなど、これまで指摘されてきた運転手の長時間労働に対して規制が強化される。その一方で、ネット通販の普及など荷物が増加する中、物流業界では恒常的な人手不足が続いているのに加えて、運転手の高齢化も懸念されている。 このような状況に対策が講じられなければ、2024年度には輸送能力が約14％、2030年度には約34％が不足するとの試算もある。 政府は同パッケージにおいて、荷主と物流の各事業者、消費者に対して、(1)商慣行の見直し、(2)物流の効率化、(3)荷主・消費者の行動変容に関するさまざまな施策を講じていく。2024年の通常国会に関連法案の提出を目指す。