阪神1位指名の佐藤クンよ、ボンボン大きな飛球を打て!!【岡田彰布のそらそうよ】
強打の佐藤クンが超えるハードルは高いけど……
阪神が交渉権を獲得した近大の佐藤は、強打が魅力だが、それが実は好打者にとっては難関。期待値が高いために、クリアのハードル設定も高くなる。佐藤クンにはそれさえも超えてほしいわな/写真=BBM
特別な1年の中、特別なドラフト会議が10月26日に開かれた。投打のビッグ2、近大の佐藤(佐藤輝明)、早大の早川(早川隆久)には何球団が集中し、どこに指名されるのか……。この日を迎えると、やっぱりドキドキする。40年前、同じ経験をしているから、2人の気持ちが分かる。 オレは6球団やった。そら、行きたいな……と思っているチームはあった。でもドラフトが近づくにつれ、心持ちに変化が生まれた。どこに指名されてもいい、どこへでも行く。これが自分の運命。そう思うようになって、覚悟ができた。 佐藤と早川。ホンマ、落ち着いていたんよな。たいしたもんよ。浮わついたところがなかったし、すがすがしさが漂っていた。ともに4球団競合になり、佐藤は阪神、早川は楽天となった。まず佐藤であるが、とにかくバッティングが売りで、長打力が魅力なんだが、そこに立ちはだかるのが本拠となる甲子園……と言われている。広い甲子園、さらにホームから見て右から左に吹く浜風が左打者には不利とされる。でもね、心配せんでエエよ。昔に比べれば、浜風はそんなに強敵ではないからね。 昔、甲子園のライト後方には競輪場があり、風をさえぎるものはなかった。その競輪場がなくなり、そこに背の高いマンションが建った。これが意外や意外、浜風の強さを和らげることになったのだ。最近、ボールもよく飛ぶという印象もあり、平気でホームランになる。ライトにも、センターにもボンボン入る。だから佐藤クンも、先入観抜きで、大きいのも打ってほしい。 ただネ、バッティングが評価されての入団というのは、・・・
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週刊ベースボール