熊本で大評判「まぐろカツ丼」…ジューシーで肉厚、食べ応えありです
熊本市中心部から車で30分、かつては国道3号の通過点にすぎなかった南区富合町は、九州新幹線開業に伴う車両基地と在来線新駅の開設で面目を一新した。車両基地と国道を挟んだ向かい側にマグロ丼の専門店「鮪(まぐろ)匠(しょう) とろや」がある。
おいしさの秘密は解凍法にあり
さっそく人気メニューのまぐろカツ丼(並)(1700円)を頼んだ。肉厚のカツ5切れが丼からはみ出さんばかりに盛られており、ニンニクが利いた甘辛ダレが香ばしい。添えられたもろみは自家製という。
カツを口に含むと、サクサクの衣とホクホクのマグロの歯ごたえが心地いい。静岡から仕入れたビンチョウマグロの味は、鶏ササミのようだが少しも硬くなくジューシー。肉厚だけに一層食べ応えがある。
「学生時代腹いっぱい食べたトンカツみたいに、マグロをしっかり食べてもらおうとボリュームにはこだわっています」と、店主の佐藤真二さん(53)。高校卒業後に地元でマグロの仲卸業に携わり、30歳を前に独立。目利きしたマグロを飲食店やスーパーに提供するうちに、その味を直接届けようと思い立ち、41歳でこの店を開いた。
周辺は国道沿いに飲食店が軒を連ねる激戦地で、当初はお客さんが1日3人という日もあった。徐々に評判となり、ついに開店前に行列ができる人気店になった。おいしさの秘密は解凍法にある。「食感も味も解凍で変わる。16~18時間かけて内部まで均等に解かすことで、水っぽくも生臭くもない、おいしいマグロになるんです」
こちらもオススメ…まぐろ小鉢
もう一つの看板メニュー、まぐろ丼(並1800円)はさすがにおなかいっぱいなので、まぐろ小鉢(750円)をいただいた。こちらはキハダマグロやメバチマグロ。わさび醤油(じょうゆ)、ごま油に塩とさまざまな味で、とろけるような食感を楽しむことができた。
※税込み。記事中の値段などは紙面掲載時のものです。
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