連続殺人犯との獄中結婚。破天荒なシーンも映画だから面白い柳楽優弥「ファンタジーを楽しんで」
劇的で激しい男女の出会いもテーマのひとつ
――連続殺人犯として収監されている品川真珠を演じた、黒島結菜さんとの初対面のシーンはいかがでしたか? 第一印象として、僕も「かわいいな」と。殺人犯として逮捕されたシーンの時は怖いなと思ったし、最初の対面で「もう絶対離れない」と言われた時には怖さも感じたものの、見た目としてはかわいかったですね。真珠の特徴である歯は特殊メイクによるもので、みなさんすごく注目してくれていますよね。 ――黒島さんは真珠の“ガタガタの歯並び”を、スタッフと共に5カ月かけて何度も試作したマウスピースで再現されたそうですね。役作りについて黒島さんと話し合うことはありましたか。 特に話し合ってないですね。堤監督の演出を中心に進めていきました。僕は堤さんとは今回2度目で、堤組ならこのぐらいしっかりやりたいとか、お互いに自分の役に対する理解があったので、自然に進めることができたと思います。 ――映画の中で特にお気に入りのシーンや注目してほしいシーンはありますか? 法廷で真珠が思いがけない行動をするシーンがあって、それがとても印象的でした。少し過剰かなと思われるような演出もいい味わいになっているので、みなさんに楽しんでもらえたらと思います。 ――この作品のテーマは“結婚とはなにか”であり、大きい意味での“ボーイミーツガール”とのこと。こうしたテーマについて、柳楽さんはどのように思いますか。 劇的で激しい男女の出会いっていいですよね。この映画ではサスペンスをきっかけに恋愛を描いています。運命的な恋愛と結婚もこの映画のテーマのひとつです。 ――これから映画を観る読者へメッセージをお願いします。 僕の娘が映画『劇場版すとぷり はじまりの物語~Strawberry School Festival!! ! ~』を観に行った時、隣に座っていたすとぷりファンが『夏目アラタの結婚』の予告を見て、「これ観る」と言ってくれたそうです。その話を聞いて、とても嬉しかったですね。その後に劇場を出たら、今度は(この映画の)ポスターの前でおじさんが一緒に自撮りをしているのも見たって(笑)。映画のターゲットはどこなんだろう、と一瞬思ったものの、そこに決まりはないですよね。たくさんの方々に劇場でどんどん観ていただけたらと思います。 柳楽優弥(やぎら・ゆうや) 1990年3月26日生まれ。東京都出身。04年『誰も知らない』でデビュー、同作でカンヌ国際映画祭最優秀男優賞を日本人初・史上最年少で受賞。その後、映画は『包帯クラブ』(07)、『ディストラクション・ベイビーズ』(16)、ドラマでは「ゆとりですがなにか」(16)、大河ドラマ「おんな城主 直虎」(17)、24年10月から「ライオンの隠れ家」に主演。近年の映画出演は『銀魂』(17)、『HOKUSAI』(21)、『太陽の子』(21)、『浅草キッド』(Netflix/21)、『ゆとりですがなにか インターナショナル』(23)ほか。 『夏目アラタの結婚』 2024年9月6日(金)全国ロードショー 原作:乃木坂太郎「夏目アラタの結婚」(小学館ビッグコミックスペリオール刊) 監督:堤 幸彦 出演:柳楽優弥、黒島結菜、中川大志、丸山礼、立川志らく、福士誠治、今野浩喜、佐藤二朗、市村正親 配給:ワーナー・ブラザース映画
あつた美希