第33回 読売巨人軍 vs 長嶋茂雄|「対決」で振り返るプロ野球史
1974年は「わが巨人軍は、永久に不滅です」で言い尽くされていた
74年10月14日、試合後に川上監督と握手する長嶋[3番]。長嶋の右は王
1974年は、巨人の話題ばかりのシーズンとなった。 巨人は、中日に敗れV10ならず。王貞治が史上初の2年連続三冠王。61年から指揮を執ってきた川上哲治監督の勇退。そして、長嶋茂雄の現役引退即監督就任。 プロ野球の歴史の中で、これほどの激動の年はなかった。それも、1球団のみにかかわることで、日本中が沸きに沸いたのだから、これは、巨人の歴史のピークだったかもしれない。以後は、球界の盟主らしからぬ動きばかりが目に付く(例えば78~79年の“江川騒動”)巨人になるのだが、この年は、巨人一色のプロ野球に誰も文句を言わずに祝福したのだった(V10に失敗したことさえ、記録はいつか途切れるもの。よくここまでやった。ご苦労様という具合に、称えられた)。 この年の巨人の動きを時系列で追ってみよう・・・
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週刊ベースボール