暗号資産VC市場、第3四半期の投資額20%減で「低迷」:ギャラクシーデジタル
資金の配分
資金の大部分は初期段階の企業、つまり製品やビジネスモデルをまだ開発中のスタートアップに流れた。これらの企業は資金の85%を受け取り、一方、一般的にすでによく知られた製品やブランドを有する後期段階にある企業は資本の15%しか受け取っていない。 2023年に暗号資産関連企業の評価額が急落した一方、2024年第2四半期には回復し、第3四半期には堅調に推移し、プレマネー評価額の中央値は2300万ドル(約34億円)、平均の案件規模は350万ドル(約5.2億円)となっている。 暗号資産エコシステムの一部のセクターについては、他のセクターよりも高い関心を集めた。暗号資産取引所、レンディング、投資および取引のプラットフォームは、ベンチャーキャピタルからの18%にあたる4億6000万ドル以上(約685億円)を調達した。次に多かったのはレイヤー1関連のプロジェクトで約4億4000万ドル(約655億円)、続いてWeb3やメタバース関連のプロジェクトが約3億6000万ドル(約536億円)、インフラ関連プロジェクトが3億4000万ドル(約506億円)だった。一方、仮想通貨と人工知能(AI)を組み合わせたプロジェクトは約2億7000万ドル(約402億円)で、前四半期の5倍に上るとギャラクシーは指摘した。 驚くことではないが、投資額では米国がトップで、全体の56%を供給し、全案件の44%を占めた。英国は金額では11%と大きく引き離されて2位、件数では6.8%で3位となった。シンガポール勢は全資本の7%、全案件の8.7%となった。 今回のレポートによると、暗号資産関連のベンチャーファンドによる資金調達は困難で、8つの新規ファンドで調達された金額はわずか1億4000万ドル(約208億円)だった。「年間ベースで見ると、2024年は2020年以来、暗号資産関連のベンチャーキャピタルによる資金調達が最も不作の年になりそうだ。新規ファンドはわずか39件、19億5000万ドル(約2900億円)の調達であり、熱狂的だった2021~2022年を大きく下回っている」と同レポートでは述べられている。 |翻訳・編集:T.Minamoto|画像:Shutterstock|原文:Crypto VC Market 'Tepid' as Q3 Investments Declined 20%, Says Galaxy Digital
CoinDesk Japan 編集部