富津火力、通算4000隻目のLNG船「遠州丸」を受け入れ 安全・安定供給の礎を築く
国内発電最大手JERAの富津火力発電所(千葉県富津市)は23日、同発電所への入港実績で通算4000隻目となるLNG(液化天然ガス)船「遠州丸」を受け入れた。記念セレモニーで二宮史尚所長は「この長い期間、安全に荷役を続けることができたのはLNG船の乗務員の皆さま、千葉海運産業、新日本海洋社、売り主代理店、そして(JERAグループの)ネクセライズのご協力があったため」と感謝の意を表した。 4000隻目となったLNG船「遠州丸」(2018年竣工)は川崎汽船と東京センチュリーの共有船。同船は主に豪州・パプアニューギニアと東アジア間の輸送に従事し、今回、豪州イクシスプロジェクトからLNG7万トンを富津火力に届けた。 富津火力は最大出力516万キロワットの国内最大級の火力発電所。1985年に1隻目となるLNG船「TENAGA SATU」を受け入れて以降、38年以上にわたり無事故・無災害で荷役業務を重ねてきた。 二宮所長はこれまでの歴史を振り返り、「急激な天候変化に伴う着離桟中止、低在庫時の過密スケジュールでの荷役対応など、安全・安定供給が脅かされる場面が何度もあった。それにもかかわらず、こうして4000隻を迎えられたのも皆さまの高い技術力、迅速で的確な判断力のおかげだ」とLNGの安全操業・安定供給への思いを語った。
日本海事新聞社