剪定枝の回収、車の列 高岡市南部で実証実験 発電燃料に、来年度実施を検討
●住民「近くて助かる」 高岡市は26日、JA高岡醍醐地区センターで、屋敷林が多い市南部地域で剪定枝(せんていし)の回収リサイクル向上実証実験を行った。受け入れ開始の午前9時には枝を持ち込む市民の車両の行列ができ、住民から「近くて助かる」との声が相次いだ。市はアンケート結果を踏まえ、来年度の実施を検討する。 【写真】剪定枝を運ぶ込むために並んだ車両の列 南条、戸出、中田地区や福岡町地区の一部で行われた。これまでは市北部の市ストックヤード(長慶寺)まで持ち込む必要があった。市は10月から枝葉の持ち込み基準を従来の長さ80センチ、太さ10センチ以内から長さ3メートル以内、太さ10センチ以内に緩和しており、回収費用無料として実証実験を行った。 枝は高岡広域エコ・クリーンセンターの発電用の燃料に活用する。粉砕した枝をたい肥用に持ち帰りたい市民のためにチッパー(剪定枝粉砕機)を用意した。 市環境政策課職員が、軽トラックなどに積まれた枝葉を下ろす作業を行い、パッカー車で市ストックヤードに運んだ。受け入れ時間内に約200台が訪れた。 高岡市中田の安田勉さん(77)は「行列で時間は掛かったが、従来の市ストックヤードに運ぶよりも便利だ。砺波市のように1年間に2度実施してほい」と話した。同市戸出市野瀬の大島信彦さん(59)は「市南部の住民が待ち望んでいた事業で、剪定枝の回収リサイクルを進めてほしい」と期待した。