車検をできるだけ安く済ますには? ユーザー車検の方法と費用を、自分で整備・車検を通したことのある業界通が解説します
「ただ通すだけ」は可能?
最後に、一番費用を削れるのは、よほど日頃からメンテをしている場合を除いてまったくもってオススメしない方法となる「ただ通すだけ」。実際、問題なく走っていれば可能ではある。費用は1000円ちょっとの手数料のみで、手間も最小限となる 費用は別にして、ユーザー車検で心配なのは、自分で通せるかということだろう。その昔は窓口もユーザー車検にはぞんざいな対応だったし、ラインでもたもたしているとプロからの罵声が飛んだりもした。それが現在は用紙の書き方などは聞けば優しく教えてくれるし、一見すると何をしていいのかわからないラインでも、ユーザー車検であることを申告すると、係員が付き添ってくれることもあるほど。時代は大きく変わったとしみじみ思う次第だ。ただし、いくら優しくしてもらっても、クルマのチェックは甘くならないのであしからず。 パスできるか否かについては、ほとんどの車検場の門前にはテスター屋という専門業者がいて、ここを利用すればいい。何をしてくれるかというと、車検に合格できるか事前にチェックして、問題がある場合は調整してくれて、パスできる状態にしてくれる。費用は数千円で、安価に安心を買うことができる。ちなみに、車検に落ちるとダメだったところだけ直せばよく、当日であれば追加手数料もかからないので、その部分だけテスター屋で調整してもらうという手もある。ただ、手間はかかってしまうが。
さいごに、ユーザー車検のまとめ
整理すると、ガッチリと自分で整備できる人は別にして、一般の方はプロに点検だけお願いして、事前にテスター屋で点検確認したうえでユーザー車検に持ち込むのが、費用も抑えられるし、安心感もあるということになるだろう。ただ、OBDと呼ばれる専門機器を使った車検が始まっていて、ユーザー車検はどう対応すればいいのかは現状、不透明。もしかしたら、廃止の可能性もあるだけに、今後に注目だ。