非公認にも渡していたことで注目の政党交付金、自民は選挙の月に42億円を投入する猛烈なテコ入れぶりだった!
選挙の年…どころか、選挙の月にカネをかき集める自民党議員
今回の分析では、月ごとのデータの推移も検証しています。ここからも、さらに興味深いものが見えました。 2021年の1月から、衆院選の投開票日である10月31日まで、解散前までの現職の衆議院議員から立候補しなかった42人を除いた412人のうち、10人以上所属する政党の自民党の256人、立憲民主党の103人、公明党の20人の計379人の関係する政治団体(資金管理団体や政党支部など1075団体)を対象としています。「外部」から集めた政治資金を明らかにするため、自身の団体間で行った資金の移動など、「内部取引」はデータから差し引いてあります。 衆議院議員たちが調達した資金の推移をグラフで見ると、一目瞭然。選挙の公示から投開票があった10月の収入総額が77.9億円と、突出して高くなっています。 なぜ10月に突出しているのか。もちろん、選挙があるから懸命に資金を集めたのだろうと、容易に想像できますが、実はこれを政党別に見ると、クリアに見えることがあります。10月の77.9億円のうち、実に92%にのぼる71.8億円は、自民党の議員が集めたカネなのです。 自民党は、総額42億円という莫大な交付金で選挙へのテコ入れをしていました。スローニュースではその実態を明らかにするとともに、各党の収入がどのようなものだったかを分析した詳細なデータを掲載しています。
集計:「政治資金データベース」制作グループ/構成・文:熊田安伸