がん手術後、全身麻酔から覚めたら声が出ず…〝ナースコール連打〟で訴えるが周囲は気づかない!【漫画の作者に聞く】
2児の母であるやよいかめ(@yayoi_kame)さんの闘病コミックエッセイ「鼻腔ガンになった話」。鼻づまりで病院に行ったら突然「がん」宣告。その後の生活や心境の変化を描き、WEB累計4500万PV超と反響を呼んでいる。 【漫画の本編を読む】緊急事態を〝ナースコール連打〟で訴える 同コミックの続編「続 鼻腔ガンになった話 未来への道」が、2024年3月に電子書籍で発売されたばかり。一部抜粋し、ご本人へのインタビューとともにお届けする。 ※本作で紹介している症状は、個人の体験談でありすべての人に当てはまるものではありません。症状で悩んでいる場合は医師・看護師等の専門家に相談してください。また、センシティブな内容を含むため、閲覧にはご注意ください。 ■麻酔が切れた後、声が出なくて焦る がんの手術を終えて病室に戻ってきた。だが、ちょっとした異変が…。声が出ないのだ。 声は出ないが、状況を伝えないといけない。苦肉の策が「ナースコール連打」。しかし、誰も気づいてくれない…。 先生がやってきて、処置完了。やよいかめさんは力尽きて寝入ってしまう。 ■意思を伝える手段がナースコールしかなかった やよいかめさんにとっては、当然初めての体験だけに、どうしても焦ってしまう。「手術後、患部の鼻にたくさん綿や包帯が入っていたので、無意識に口から呼吸をしようとしたんですが、いつもより空気が入ってこない感じでした。『あれれ?』と。そばにいた先生に声をかけようとしても、声が出ないし体が動かない。なのに、先生たちが『手術うまくいってよかった』って話している声を聞いて焦りました。ストレッチャーで病室に向かう間も、麻酔のせいか意識も途切れ途切れで、息苦しいのがだんだん怖くなってきました」 病室に戻って少しすると体が動くことに気付いたが、やはり声が出せない。「手術後で時間の感覚もなくなっていたので、今が何時かわかりません。もし担当医の先生が家に帰ってしまい、このまま朝まで放置されたら…と怖くなりました。そして、気づいてもらうには私が〝異常な行動〟をするしかないと思って、ひたすらナースコールを連打してしまったんです」 喉の奥に包帯が張り付いたりすることは「以前、耳鼻科の看護師さんに聞いた話では、術後たまにそういうことがあるそうです(あくまでその方のお話ですが)。鼻のすごく奥で喉につながっているような部分で見えにくいし、出血量の違いや鼻腔の長さとか個人差もありますし。術後呼吸も一応ちゃんとしていて、心拍数も問題がなかったからこそ『手術がうまくいってよかった』と先生も話していたと思うんです」 ちょっと焦ってしまったが、お医者さんにきちんと処置をしてもらい、ぐっすり寝入ってしまったやよいかめさん。傍から見ていたご主人からは、どのように映っていたのだろうか。