金密輸、税関の押収量が8倍に 24年上半期、価格高騰が影響
財務省が25日に公表した2024年上半期(1~6月)の関税法違反事件の取り締まり状況によると、金の密輸で全国の税関が押収した量は前年同期比約8.1倍の約937キロに上った。担当者は「金の価格高騰で、密輸による利ざやが大きくなっていることが影響しているとみられる」としている。摘発件数は81%増の228件だった。 金の押収量は水際対策の強化などで17年をピークに激減していたが、足元では再び増加傾向となっている。国・地域別では香港が約9割を占めた。輸入時にかかる消費税を免れて金を密輸し、日本国内の買い取り店などで売却し、消費税分を稼ぐ手口が知られている。