【こんな人】大里桃子「悪い例やるとそのイメージが」レッスンでも気にする繊細さとストイックさ
<こんな人> <国内女子ツアー:宮里藍サントリー・レディース>◇最終日◇9日◇兵庫・六甲国際GC(6526ヤード、パー72)◇賞金総額1億5000万円(優勝2700万円) 【写真】白い歯を見せつつも歓喜の涙が止まらない大里桃子 「黄金世代」の1人、大里桃子(25=伊藤園)が涙の復活優勝を飾った。1打差2位から6バーディーを奪う猛チャージで67。通算12アンダー276で優勝した。大里の優勝は21年5月以来、3年ぶり3勝目。シード権を失う昨季の不調から鮮やかによみがえった。2打差の2位に山下美夢有(22)。吉本ひかる(25)と内田ことこ(21)が3位に入った。大里と吉本は全英女子オープン(8月22日~25日、英国セントアンドリュース)に初めて挑む。 ◇ ◇ ◇ 本紙ゴルフレッスン面で、22年4月から1年間担当した。当時はレッスン自体が初めてで「私でいいのですか?」と恐縮していた。 そんな大里が同コーナーを承諾するには、1つの条件があった。それは「プロとしてのストイックさ」から来るものだった。レッスン面では「良い例」「悪い例」の差を出すために、プロに両者をお願いしてきた。だが、大里の条件は「悪い例は避けたい」だった。その理由を「悪い例をやるとそのイメージが付いてしまう」と説明。そこまでの繊細さを持つ、超ストイックなプロだった。 当時はパットに悩んでいた。ゴルフ対決で元広島の前田智徳氏に敗戦したときも「パットが入っていれば…」だった。その影響がショットにも伝染し、昨年はシード権を失った。だがパットの安定とともにショットも復調。今シーズンを「第2章」と位置付けていたが、早くも結果に結び付けた。【川田和博】