肥満が喘息につながる!?…3つの新しい脅威!秋の「呼吸器トラブル」原因と対策
身近な健康問題とその改善法を、様々なテーマで紹介する番組『健康カプセル!ゲンキの時間』。 メインMCに石丸幹二さん、サブMCは坂下千里子さんです。 ドクターは、順天堂大学医学部附属順天堂医院 呼吸器内科 准教授 医学博士 原田紀宏先生です。 【動画】寒い冬が来る前に代謝を上げて「肥満喘息」を予防!プロが教えるエクササイズ2種はこちらから【0分20秒~】 今回のテーマは「~新たな原因となる脅威が!~秋の呼吸器トラブル」 秋になると増える呼吸器のトラブル。その主な原因は「季節の変わり目による気温・湿度・気圧の変化」「夏に増えたダニの死骸などによるアレルギー」「秋から流行するウイルス」などがあります。そして、他にも呼吸器のトラブルにつながる新しい脅威が3つあるそうです。そこで今回は、近年患者が増えている3つの呼吸器トラブルの原因や対策などを専門医に教えてもらいました。
秋の呼吸器トラブルの主な原因
<原因(1)気温・気圧の変化> 季節の変わり目は、体調を崩しやすい時期。その理由の1つが気温や気圧の変化だそうです。秋は気温の変化が大きく、天候不順も多くなるので気圧の変化も大きくなります。そういった微細な変化を感じて体調が悪くなると、呼吸器トラブルにもつながってしまうそうです。 <原因(2)アレルギー> 秋は、夏の間に増殖したダニが寒くなり始めると死んでいきます。ダニの死骸が砕けて空気中を舞い、それを吸い込む事で咳などのアレルギー症状が出るそうです。 <原因(3)ウイルス・細菌> 秋に呼吸器トラブルが増える3つ目の原因は、インフルエンザなどのウイルス性の感染症。細菌によるマイコプラズマ肺炎もこの夏流行し、これからの時期も警戒されているそうです。
新たな脅威!秋の呼吸器トラブル(1)「異常気象喘息」
<今喘息でない人も要注意!「異常気象喘息」> 大人の喘息患者の7割は、成人になってから喘息を発症しており、そのきっかけの1つが異常気象だそうです。異常気象による大雨は増加傾向にあり、40年前と比べて頻度は約1.7倍。秋の1日の気温差も近年広がっています。こうした異常気象は喘息を悪化させるだけでなく、新たに発症させる恐れもあるそうです。 <異常気象が喘息につながる原因は?> 喘息患者は、気管支の神経が過敏になっています。詳しい事は分かっていないそうですが、人体が感じた温度や気圧の微妙な変化が過敏になった気管支の神経に影響を与え、 喘息が悪化すると考えられているそうです。 <秋雨によって増える喘息の原因(1)「オービクル」> 異常気象だけでなく、秋雨にも喘息につながる原因があるそうです。その1つが、花粉に付着している「オービクル」と呼ばれる小さな粒子。オービクルが花粉から離れて吸入される事によって、肺の奥に入り込み喘息が悪化する事が知られているそうです。花粉本体は粒子が大きく肺の中には入りませんが、オービクルは非常に小さいため、肺の奥にまで侵入してしまうのだとか。オービクルが花粉から剥がれてしまう原因が、秋に多く降る雨。花粉が雨にうたれて地面に溜まり、車や人に踏まれる事でオービクルが剥がれてしまいます。そして、晴れて舞い上がったオービクルを吸入してしまうと考えられているそうです。 <秋雨によって増える喘息の原因(2)「花粉の破裂」> 2つ目の原因は、花粉の破裂。雨で花粉が水分を含むと、膨張して破裂します。飛び出してきた細胞がさらに細かな粒子となり、それが気管支まで届いて喘息症状を起こすと考えられているそうです。 <花粉の対策> 先生によると、吸い込んでしまう花粉に対してはマスクをして吸い込まないようにする事が大事だそうです。そして、外出から帰ってきた時や洗濯物を取り込む時は、しっかりはたいて花粉を落としましょう。さらに、掃除と換気をこまめに行い家の中に入った花粉を取り除く事も大事だそうです。