谷口朝陽(西武育成2位)、自ら気づいた「無限の可能性」、登板わずか3試合でNPB入りの驚くべき背景<インディゴソックス ドラフト指名6人全員インタビュー④後編>
西武から育成2位指名を受けた谷口朝陽内野手(広陵出身)。高校時代は、広陵の控え投手。ベンチ入りは1回のみだった。高い身体能力は注目されていたが、ケガもあって力を発揮できなかったのだ。 【動画】谷口朝陽のピッチングもやはり凄い... 谷口は「1年でNPBに行く」という大きな目標を立てて徳島インディゴソックスに入団。わずか1年で、NPBへの扉を開くまでの軌跡を追う。
150キロを投げるためにフィジカルを鍛える
「1年でNPB入り」。この大きな夢を達成をするために、課題だったのはフィジカルだ。 「チームメイトは全員大学生以上で先輩ばかり。まず体つきから違いました。なので、入団前からも含めてフィジカルを強化して、先輩たちに負けない大きい体、そして絶対に150キロを投げることを目指しました。そこに俊敏性、敏捷性といったスピード系、柔軟と、自分のフォームにあわせて必要なトレーニングを全部やりました。 もちろん闇雲にやったわけではありません。自分の場合は広陵の時から投げる際、肘を曲げたままで、『引っかく』みたいなイメージで投げていました。まずはそのフォームをイメージするところから始めました。そのなかで、リリースの瞬間に肩で投げるイメージが沸いてきたので、肩などイメージに従って必要な部位を鍛えるようにしました」 谷口はトレーニングと治療ができるチームの施設「インディゴコンディショニングハウス」に通い詰めた。 谷口が掲げた目標は、150キロを投げることだった。 「広陵のとき、コントロールが一番の課題だったんですが、スピードも決して速くなかったんです。だから『とにかくどちらかをまずは求めよう』というなかでスピードを選んだんです。徳島投手陣は全員スピードが速いので、誰よりも速い球を投げないと目に留まらないと思ったんです。だからスピードでアピールすることにこだわりました」 インディゴソックスのトレーニングメソッドを受ければ、投手の球速は最低5キロはアップする。広陵時代は最速145キロだった谷口の球速も153キロまでアップした。