金と比べるとまだ割安、投資妙味がマシマシの貴金属ETF
金価格はどこまで上昇するのか。4月に入ってもニューヨーク先物金価格は堅調で、1トロイオンス(約31.1グラム)=2300ドル台を超えた。 国内の小売現物価格も、地金商最大手である田中貴金属工業が提示する小売価格が3月29日に税込みで初めて1グラム=1万2000円を突破。4月4日も1万2386円をつけた。 (1)中東情勢の泥沼化懸念などの地政学リスク、(2)FRB(アメリカ連邦準備制度理事会)の利下げ開始観測、(3)中国などのドルの代替、という「3つの需要」が強い金を下支えする。 こうした中、金に対して割安感のある銀価格の上昇が目立つ。銀は「貧者の金」とも言われるが、代表的な国内の銀ETF(上場投資信託)の純銀上場信託(1542)の価格(銀100グラムが目安)は2023年末比で約36%上昇(4月3日現在)。2011年の最高値1万3090円を一気に更新した。 それでも、金価格を銀価格で割った「金銀比価格」は過去半世紀の平均である60倍前後に比べて大きく乖離。工業材料用途が約5割を占め、景気に左右されやすいことを割り引いても、なお銀は割安だ。 ※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。
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