豊作と復興祈り 七尾・中島で早乙女5人が御田植式
宮中行事の新嘗祭(にいなめさい)で用いる米を栽培する献穀田(けんこくでん)の「御田植式(おたうえしき)」は22日、七尾市中島町中島の木下源蔵さん(64)の水田で行われた。中島地区では地震で地盤の隆起や亀裂が入った田んぼもあり、早乙女姿の5人が豊作と能登の復興を祈りながらコシヒカリの苗植えを進めた。 七尾市内から献穀田が選ばれるのは9年ぶり。住民ら約100人が見守る中、中島中1年生の5人が横一列に並び、苗を手植えした。平石仁瑚さん(13)は「おいしいお米になり、能登の早い復旧を願って植えた」と話した。 式では吉田健一県農林水産部長、茶谷義隆市長、和田内幸三、清水真一路の両県議らが祝辞を贈った。木下さんが「精魂込めて育て上げ、能登の農業の希望にしたい」と謝辞を述べた。9月下旬に抜穂式(ぬきほしき)を行い、米5合を献納する。新嘗祭は11月23日に営まれる。