ないものがそこにある「仮想世界×現実世界」 長崎の企業の最新AR技術
川口さん、長崎では特に「歴史を伝える」面で役立てばと考えています。 川口さん「被爆者が被爆した場所で喋られるとか。それを多言語案内できるので。51か国語に翻訳して対応できますんで。例えば軍艦島の元島民の方であったりとか、キリスト教関連遺産の教会守の方。その場所で、その方が喋る」 ■特殊なゴーグルを通して伝える長崎の歴史や文化 愛知県出身の川口さん。もともとゲーム業界の3Dデザイナーで、最先端のVR技術に関わる仕事もしてきましたが、体調を崩し退職。再起の地に選んだのが妻のふるさとでもある長崎でした。 川口さん「長崎はやっぱり明治維新も幕末も近代化もキリスト教も、ほんとに色んな側面の文化的な厚さがある。その厚さを僕が実際にエンターテインメントと掛け合わせた上でのお仕事ができる可能性があるんじゃないかなっていうのがあって、長崎にしよう!って」 長崎の歴史や文化を伝えるコンテンツも複数手がけてきました。 原爆落下中心地の説明版にあるQRコードを読み取ります。 川口さん「旧城山小学校ですよね」 早田紀子アナウンサー「あ、ほんとだ。ちゃんと出てくるんですね、表示が、説明が」 見ている方角が被爆直後はどんな様子だったのか。今の風景に当時の写真が重なり被爆の実相を感じ取ることができます。 特殊なゴーグルをつけて体験する島原城のアトラクションです。 早田アナ「すごい!神々しい感じで降りて来られました」 天草四郎のキャラクターが城内の展示品を解説します。普段触ることができない展示物もご覧の通り。 天草四郎「南蛮渡来皿。お皿の裏までじっくりご覧くださいね」 早田アナ「あ、ほんとだ、裏も。細かいとこもよく見える」 ■AR技術で支える長崎の産業 MuuMuは長崎の企業ですが、スタッフは全国各地にいます。ユニークなコンテンツは、絶妙なチームワークで生まれています。 MuuMu共同代表取締役・蔵岡恒一郎さん(東京在住)「(川口さんは)やっぱデザイナーから来てるので、まずは、イメージをバッと拡げる。面白いのか、心が動くのかっていうところから、入る視点が強いんだと思います。僕の方は、どっちかって言うと、ベースはエンジニアリングの人間なんですけど、ロジカルでこれはどうかな?こうかな?っていうところを考える」