八戸西のヤンキース似ユニホーム 採用の理由は? 選抜高校野球
高校野球の聖地・甲子園にヤンキースが登場? 第93回選抜高校野球大会は第3日の22日、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で1回戦が行われ、八戸西(青森)と具志川商(沖縄)の21世紀枠勢同士が対決。八戸西の縦じまのユニホームがSNS上で、米大リーグの名門ニューヨーク・ヤンキースに似ていると話題になった。 【八戸西vs具志川商 21世紀対決を写真で】 「ヤンキースが甲子園に出てる!!」「ヤンキースみたいでかっこいい」――。試合が始まると、SNS上ではユニホームに関する投稿が相次いだ。2007年センバツ優勝の常葉大菊川(静岡)にも似ていると指摘する声もあった。 ヤンキースはニューヨークが本拠地でアメリカンリーグ東地区に所属し、世界一を決めるワールドシリーズで最多優勝27回の名門。八戸西のユニホームは、八戸の「H」と西の「N」が重なったロゴが左胸にあしらわれており、ヤンキースも左胸に「N」と「Y」が重ねられたロゴがあり、いずれも同じピンストライプ。帽子やストッキングも紺に近い色で似ている。 なぜ、このユニホームが採用されたのか。18年に監督に就任した小川貴史監督らによると、以前は「えんじ」のユニホームだったが、19年に「弱かったイメージを変えたい」と一新した。その際に「どうせ着るなら、みんなが着たいと思うユニホームがいい」と、3種類の案を示して選手たちが投票した。その結果、圧倒的にヤンキース風のユニホームに人気が集中。小川監督は「OBからはいろいろな声もあったが、選手たちがかっこいいと思うものを着た方が良い」と採用を決めたという。 八戸西の笹川真コーチは「強そうなイメージが選手に受けたのでは」と選ばれた理由を分析。「H」と「N」を重ねたロゴは当初は違う形だったが、笹川コーチが「いまいちしっくりこなくて」と自作し、ヤンキースに似た形になった。以前のユニホームから激変し、東北の他チームでも評判になったという。 ちなみに、他の2案はプロ野球ソフトバンクとヤクルトのユニホームをモチーフにしたものだった。また、以前の「えんじ」のユニホームは、帽子のロゴがかつてのプロ野球・南海に似ていた。 チームは具志川商に3―8で敗れ、甲子園初勝利は逃したが、9番・捕手で先発した藤本楓都(3年)は試合後、「このユニホームで甲子園でプレーできたのはすごくうれしい」と話した。 大会第5日第1試合に登場する、初出場の聖カタリナ学園(愛媛)のユニホームも、米大リーグのボストン・レッドソックスに似ていると話題を呼んでいる。【傳田賢史、尾形有菜、新井隆一】