持ってた人いる?「スーパーファミコン」幻の周辺機器 時代を先取りしすぎたか
スーファミ時代、世界初の衛星データ放送を実現!
スーファミの周辺機器を語るうえで欠かせない存在といえば、ゲームの常識を変えた1995年発売の「サテラビュー」が挙げられるでしょう。 サテラビューは、スーファミ専用の衛星放送データサービスを受信するための機器です。サテラビュー本体とスーファミ本体の裏側にある端子を接続し、さらに専用AVアダプタでコンセントやTV、BSチューナーと連携します。そして専用カセット『BS-X それは名前を盗まれた街の物語』をスーファミ本体にセットすると、世界初の衛星データ放送「スーパーファミコンアワー」の視聴が可能でした。 あらかじめBSアンテナとチューナーの設置が必須ではありますが、サテラビューさえあれば、スーパーファミコンアワーのさまざまな配信を無料で楽しめました。トーク番組を楽しめる「音声放送」や、ゲームの最新情報を得られる「マガジン」、音声案内をもとにゲームを進めていく「サウンドリングゲーム」、サテラビューのみで配信されるダウンロード専用ゲーム「オリジナルゲーム」と盛りだくさんでした。 時代を先取りした試みではあったものの、上述したPlayStationや「セガサターン」といった次世代家庭用ハード機が台頭し、さらにサテラビューの本体価格が1万8000円(メーカー希望小売価格/税込)と高価だったこともあり、売上は芳しくなかったそうです。そして、2000年に衛星データ放送のサービスは終了してしまいました。 本体に加え、BSアンテナとチューナーの設置にもそこそこの費用がかかることを考えれば、裕福な家庭でなければ購入できたなかったことでしょう。サテラビューの「オリジナルゲーム」は、ほかでは手に入らなかったソフトのため、現在ではプレミアム価格がつくほどレアな存在です。
LUIS FIELD