ギュンター・シュタイナー「チームに長居し過ぎた」とハースF1離脱を回想。将来的な現役復帰も否定せず
2024年1月にハースF1から離れることが決まった元チーム代表のギュンター・シュタイナーは当時を振り返り「ハースに長居し過ぎた」と語った。 【ギャラリー】世界中から悲しみの声……コワモテだけど愛された。ハースF1代表を退いたギュンター・シュタイナー 昨年コンストラクターズランキング最下位となったハース。チームオーナーのジーン・ハースは進歩のなさに我慢の限界を感じ、F1チーム創設期からチームを率いたシュタイナーとの契約を更新しないことを決めた。 シュタイナーの後任には、それまでトラックサイドエンジニアリングディレクターを務めていた小松礼雄がチーム代表に昇格。シュタイナー元代表は2024年シーズン開幕戦のバーレーンGPにテレビ解説者としてパドックに戻ってきた。 F1.comに初めてコラムを寄稿したシュタイナー元代表は、この冬にじっくりと考える時間を設けたことで、もっと早くにハースを去るべきだったという結論に至ったという。 「今シーズンを前にハースを離れてから、人生は順調だ」とシュタイナー元代表は記した。 「この数週間は10年ぶりくらいにF1から離れた。この時間は私にとって良いモノだった」 「時間が経てば立つほど、私がハースに長く居過ぎたことが分かる」 「(F1から)離れると、やるべきことが明確になる。そこにいる間は否定的で、できると思っていてもできないんだ」 またシュタイナー元代表は、表彰台争いとは無縁のポイント争いが彼の熱意を削ぎ始めていたと語った。 ハースは初陣となった2016年オーストラリアGPでロマン・グロージャンが6位、第2戦バーレーンGPで5位に入り、鮮烈なF1デビューを飾った。しかしその後は、2018年オーストリアGPでグロージャンが4位に入り、ミックスコンディションの2022年サンパウロGP予選でケビン・マグヌッセンがポールポジションを獲得した以外で目立った成績を残すことはできなかった。 「我々が手にしていたモノで、7位や8位、9位を争うことができた。でも他のチームと同じ武器がなければ、表彰台を争うことはできなかった」とシュタイナー元代表は続ける。 「長期的にそうしているのは、私が人生でやりたいことではない。また7位にはなりたくない。もう経験したことだ。私は戦いたいし、上位でバトルがしたい」 「トト・ウルフがメルセデスに(チーム代表として)加入した時、当時のチームはトップではなかった。確かに最初はエンジン面でのアドバンテージがあったが、彼は中期的に成功するために全てを組み立てて、彼らはコンストラクターズタイトルを8回獲得した」 「レッドブルも同じだ。あの場所にたどり着くためにどれだけの時間がかかったのだろうか? 毎年、彼らは調子を上げ続けていた。忍耐と長期的な計画が必要なのだ」 なおシュタイナーは、状況が整えば将来的に現役復帰する可能性も否定しておらず、次のように述べた。 「将来的にF1へ戻ってくることはあるだろうが、それは適切なプロジェクトで適切に行なわれる必要がある」
Filip Cleeren