【山口県】[周南市議会]小ホール500席以下が75% 特別委で構想の素案説明
山口県周南市の周南市議会「周南市市民館跡地の利活用に関する調査特別委員会」(古谷幸男委員長)が19日に開かれ、執行部から市民館跡地利活用構想と文化小ホール基本構想の素案の説明があった。文化小ホールでは、座席数は示されなかったが、文化団体などのヒアリングで500席以下という意見が75%を占めたことが報告された。 この二つの構想は11月までに策定する方針で、夏ごろまでに案をまとめ、市民に意見を寄せてもらうパブリックコメントがある。この日の委員会の様子は市議会のホームページにも近く掲載する。 二つの構想は概要版をもとに行冨広康企画部次長らが説明した。 市は市役所東側の市民館跡地と徳山保健センターを合わせた7,256平方メートルに、文化小ホールと保健センターの複合施設と、市内の国の機関を集めた庁舎の建設を予定している。国の機関は徳山税務署、徳山公共職業安定所、山口地方法務局周南支局、徳山労働基準監督署、自衛隊周南地域事務所の集約が計画されている。 構想の素案では、期待できる効果、基本方針に国の機関の集約化による利便性向上、文化小ホール建設による「文化の薫る上質で潤いのあるまちづくりの実現」、保健センターの機能拡充などを掲げている。ゾーニングにイメージ案の一例も示した。
子どもの居場所、子育て支援も
文化小ホールの基本構想では、基本的な役割及び機能を7項目にまとめた。そのうち、4項目は本格的な公演など非日常の体験の場とすること▽文化人材の育成▽次世代への文化の継承へ子どもの居場所機能▽市民が独自の文化芸術を生みだせる環境整備といった文化的な役割・機能。そのほかは、誰もが気軽に訪れることができる交流・にぎわい創出機能▽子育て支援機能▽保健センター機能が入っている。 これまで62団体に対する団体ヒアリング▽142団体を対象にした団体アンケート▽市文化会館など市内施設のヒアリング▽市民ワークショップ▽3千人に配布して1,244件の回答があった市民アンケート▽有識者検討会議の開催に取り組んだことを説明した。 委員からは、駐車台数、照明や音響がどうなるのかなどの質問があった。文化小ホールの座席数では、有識者会議で市側が75%について「500席以下が大半」と説明したことに「分析方法としておかしい」と指摘があり、次回の有識者会議で改めて「500席以下に誘導するものではない」と説明すると答弁した。 構想などの名称も保健センター機能との複合施設になったことで「文化小ホール」はふさわしくないと指摘があり、執行部で検討することになった。