日銀、30日から政策会合へ 衆院選結果を踏まえた「注目点」【解説:三井住友DSアセットマネジメント・チーフマーケットストラテジスト】
日銀は当面政権の行方と経済対策を見極めか、弊社は追加利上げ時期を来年1月と予想する
10月27日に投開票が行われた衆議院選挙では、与党の自民、公明両党が過半数を割り込む結果となりました。政権の枠組みを巡り、不透明感が強まるなか、仮に石破茂政権が財政支出や減税に前向きな一部野党と連携した場合、経済対策と補正予算の中身がその連携の形に左右され、経済・物価にも相応の影響が及ぶと推測されます。そのため、今回の選挙結果を受け、日銀はしばらく政権の行方と経済対策の内容を見極めることになると思われます。 以上を踏まえると、今回、声明文や展望レポートに大きな修正は予想されず、植田総裁は従来の見解(経済・物価見通しはおおむね見通しに沿って推移、政策判断に時間的な余裕はあるなど)を繰り返すとみています。弊社は直近、追加利上げの時期を従来の12月から来年1月にやや遅らせましたが(図表2)、日銀は引き続き米国を中心とする海外経済を点検し、政府とのコミュニケーションを取りつつ政策判断を行っていくと考えています。 (2024年10月29日) ※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『日銀、30日から政策会合へ 衆院選結果を踏まえた「注目点」【解説:三井住友DSアセットマネジメント・チーフマーケットストラテジスト】』)。 市川 雅浩 三井住友DSアセットマネジメント株式会社 チーフマーケットストラテジスト
市川 雅浩,三井住友DSアセットマネジメント株式会社