ハイエイタス・カイヨーテ、新アルバムより“友達は作るものじゃない。認識するもの”との言葉から着想した新曲を発表

　圧倒的な歌唱力と個性で魅了するナオミ・“ネイ・パーム”・ザールフェルト（vo, g）をはじめ、ポール・ベンダー（b）、サイモン・マーヴィン（key）、ペリン・モス（ds）全員が凄腕ミュージシャンという変幻自在のバンド・サウンドで、グラミー賞にも3度ノミネートを果たしているハイエイタス・カイヨーテ（HIATUS KAIYOTE）が、6月28日（金）に最新アルバム『Love Heart Cheat Code』をリリースすることを発表。あわせて、アルバムより新曲「Make Friends」を公開しています。 　「Make Friends」は、今年1月にリリースされた2年振りのシングル「Everything's Beautiful」に続く、最新作からの2ndシングル。制作の最終段階で思いがけずアルバムに加えられることになったという楽曲で、バンドの友達が発した「友達は作るものじゃない。認識するものだ」という言葉にインスパイアされて生まれました。簡潔でありながら深みと鋭さを持ったこの考察は、深くプラトニックな愛の表現が足りていないことをネイ・パームに思い起こさせ、ネイは「人生で出会ってきた女性たち、男性たち、ノンバイナリーの友人たちまで、私が愛する人たちのさまざまな例を示したかった。それはとても自然で、ひとつの手法として取り組むのは楽しかった」と語っています。また、同シングルはひとつのヴァースで構成されており、ネイはそこで3種類のジェンダー、すなわち女性、男性、ノンバイナリーを並び替えて表現していきます。これについて「3つめのヴァース、つまり“them/they”のヴァースを歌ったとき、私は本当にハッとした。私がいちばん大好きな、親友の中の親友の何人かは、自分が受け入れられない経験を頻繁にしているんだと気づいたの」ともコメントしています。 　『Love Heart Cheat Code』は、4人の非凡なミュージシャンが、音楽表現の可能性をさらに広げるべく最先端で踊っている様子を捉えたスナップショットであり、11曲の遊び心あふれる、いきいきとした楽曲を収録。そして、複雑な楽曲構成で名を馳せ、音楽におけるマキシマリズムを追求する姿勢が批評家にも称賛されたバンドにとって、本作『Love Heart Cheat Code』で最も印象的なことのひとつは、そのシンプルさとも言えます。ネイは「私はマキシマリストなの。とにかく何でも複雑にしてしまう」と笑い、「でも、人生で色々なことを経験すればするほど、リラックスして自由になっていく。ときには深く考え、人々に何を伝えたいのか？という大切なことに向き合い、人々の心に届くことができる。このアルバムは、私たちがそれを明確にした結果だと感じている。曲がそれを求めていないのであれば、複雑さを示す必要はなかった」と説明しています。 　本アルバムは、バンドの方向性は必ずしも直線的にゴールへと向かったわけではなく、計画的でもなく、熟慮と漂流を経て完成されたもの。たとえば深夜あるいは早朝まで続くジャムセッションで、一緒にとる食事で、機材やお互いと戯れることもあったと言います。一方で、このアルバムには、フレロと呼ばれる自作楽器を演奏するチップことテイラー・クロフォードや、ギタリストのトム・マーティン、フルート奏者のニコデモスなど、豪メルボルンを拠点とする他のミュージシャンたちが参加しています。そして、ビースティ・ボーイズ、ビョーク、セウ・ジョルジらを手がける名プロデューサー、マリオ・カルダート・JRがミックスを手掛けています。