【競輪】神奈川ラインの結束で北井佑季が悲願のG1初制覇~岸和田・高松宮記念杯
「第75回高松宮記念杯競輪」(G1)決勝は16日、大阪・岸和田市の岸和田競輪場で、優勝賞金4790万円(副賞含む)と、「KEIRINグランプリ2024」(12月30日、静岡・静岡競輪場)の出場権をかけて、最終12Rで争われた。北井佑季(34)=神奈川・119期=が、正攻法から残り2周過ぎにピッチを上げた郡司浩平の先行に乗り、最終2コーナーから番手まくり。続いた和田真久留を振り切り、2月の全日本選抜競輪(岐阜)以来、2度目のG1決勝で初制覇を成し遂げた。大会3連覇を狙った古性優作は直線で中を割って出たが、落車滑入の3着に終わった。北井の次回出走予定は22日から開催されるG3久留米記念。 静けさの中に猛々しさがある。そのキャッチコピーの如く、激しく、スピードある戦いだった。優勝! ゴール線をいち早く駆け抜けた北井もゴール過ぎて落車の憂き目にあった。レースはスタートを郡司浩平が奪い、北井佑季―和田真久留―新山響平―桑原大志―小林泰正―脇本雄太―古性―南修二で周回を繰り返す。残り2周前に後方の脇本が上昇すると、郡司がそのままピッチを上げ、先行態勢。脇本は6番手の外並走から前に踏み込めず打鐘過ぎの4コーナーで後退。古性は内に降り、残り1周で仕掛けた新山に合わせて、最終2コーナーから北井が発進。和田―小林―古性で続き、直線に入っても北井のペースは衰えず、そのままゴール。古性が鋭く、小林を張りながら中を割って出るが、落車滑入の3着まで。優勝した北井も接触して、ゴール過ぎに落車する激しいレースだった。 北井佑季「発走前から力強い声援が聞こえ、力になったし、勇気を与えてくれた。同県の仲間に支えられ、決勝も郡司さんらの支えがあって優勝できたと思う。郡司さんの後ろは初めてでしたが、背中から熱い思いが感じられた。その気持ちを受け止めながら、また後ろの和田さんの気持ちを考えながら走った。準決勝で松井宏佑さん、決勝で郡司さんの番手戦だったので、今後は自分が前で熱い走りを見せたい。Jリーグから競輪選手。簡単な道のりではなかったけど、師匠(高木隆弘)の指導のもと、ここまでこれた。神奈川の、南関の、皆様がもり立ててくれての優勝です」
報知新聞社