主観と客観のあいだ
主観は知らず知らずビジネスの成果に影響を与えている
私たちが周囲にもつ印象は、私たちの主観です。私たちは知らないうちに、そうした主観を前提として周囲と関わっていることに気づかされます。 私には今も、ビジネスにどこまで主観を持ち込んでよいか、明確に答えることはできません。ただ、Aさんとの対話を通じて、少なくとも組織のリーダーの主観が周囲との関わりやコミュニケーションに影響し、結果としてビジネス成果に影響していることを改めて実感しました。 私たちはたった一人で仕事をしているわけではありません。部下や同僚、上司といったチームでビジネスをしています。客観的であることだけを意識するのではなく、主観にも目を向けることで、逆に自分やチームの現在位置を客観的に捉えることが可能になり、客観的なアクションが取れるようになるかもしれません。 ビジネスにおいて客観性が重視されるのであればあるほど、私はコーチとしてあえて主観と客観のあいだを行ったり来たりしながら、リーダーが自分自身やチームを俯瞰できるよう支援していきたいと思っています。 (日本コーチ協会発行のメールマガジン『JCAコーチングニュース』より、許可を得て転載)
【著者】 大場幸子 株式会社コーチ・エィ 慶應義塾大学法学部卒業。早稲田大学 大学院経営管理研究科 経営学修士(MBA)。キャリアコンサルタント(国家資格)。リクルートに入社し、採用や組織開発に関するコンサルティング営業に従事。その後、1年間のサバティカル期間に20か国を遊学。以降、P&Gジャパン、石油資源開発にてダイバーシティマネジメント、人事制度設計等の戦略人事に従事し、経営層と共に組織風土改革をリードする。トップダウン、ミドルアップ双方による企業変革への関心が高まり、大学院にて変革マネジメントを研究。さまざまな企業にて組織開発支援を行いたいとの思いからコーチ・エィに参画。
大場幸子(コーチ・エィ)