大阪農業の可能性引き出せ!若手農家が200万円かけ白熱のプレゼン合戦
モノとコトの輪を広げる大阪流共生型農業へ
グランプリの奥野さんは「受賞できたのは現在の実力というより、未来に投資したもらったからではないか。提案したプランを実現できるようがんばりたい」と、新たな意欲をにじませた。 審査委員長の増田昇府立大教授が全体の提案を「農業は生産する川上側から考えがちだが、大阪らしく消費者と近い目線で農業を見据えている」を講評。「農産物の美味しさに、ふれあう、訪れるなどの体験を組み合わせて、モノとコトを両立させることが都市農業のテーマであることが伝わってきた」と評価した。 さらに予定外のことながらと前置きして、「多くの感動を与えた」との理由で、中井さんに審査員特別賞を送ることを決定したと報告。中井さんも拍手で祝福された。 会場では中井さんと高校の同級生という女性グループが、お揃いのジャンパー姿で応援。白いジャンパーの背中には「独りじゃ、活きられへん」のフレーズが。 中井さんが「独活」にちなんでプレゼンにも盛り込んだキーワードだ。女性のひとりは「中井さんのウドはとても美味しい。農場を訪ねて激励しています。受賞できてとてもうれしい」と喜んでいた。 人をもてなすホスピタリティが大阪人の持ち味のひとつ。大きな消費地に隣接した大阪農業でも、生産者が農業を通じて消費者や近隣住民、友人たちなどの輪を広げ、新たなコミュニティを作り出していく共生型農業が適していそうだ。詳しくは大阪府の公式サイトで。 (文責・岡村雅之/関西ライター名鑑)