【陸上】3度目五輪狙う髙橋英輝「日本は強くありたい」競歩界全体への思いにじむ/日本選手権20km競歩
◇第107回日本選手権20km競歩(2月18日/兵庫県神戸市・六甲アイランド) パリ五輪代表選考会となる日本選手権20km競歩を前日に控え、有力選手が前日会見に臨んだ。男子会見には池田向希(旭化成)、山西利和(愛知製鋼)、川野将虎(旭化成)、髙橋英輝(富士通)が登壇した。 山西利和か池田向希か…パリ五輪切符をつかむのは!?“世界で最も熾烈な代表争い”日本選手権20km競歩 過去2大会オリンピック代表、6度の日本選手権優勝を誇る髙橋は、21位で終わった昨年のブダペスト世界選手権後「身体の使い方をテーマに頑張ってきました」とフォームの改善に取り組んできた。 2019年のケガ以降、特に「勝負所で(崩れて)警告を受ける」ことが多いため、「上半身も含めて」動きを見直したという。 長く日本の競歩界を引っ張ってきた髙橋。そうしたなか、後輩の山西、池田が世界大会でメダルを取ってきたが、昨年のブダペストは20kmで入賞ゼロ。「そこに貢献できなかったことも悔しかったし、2人が勝負できなかったことが自分のことのように悔しかった」。 東京五輪前は「金メダルを取りたいと思っていましたし、自分が絶対に代表になる、ならなきゃいけないと思ってやっていました」。昨年11月で31歳になった。「みんなが強くなってきて、僕の立ち位置は5年前と変わっているとは感じている」。 ここ数年は一線を退くこともよぎったが、それでも、「去年のブダペストでの20kmの結果を受けて、もう一度世界にみんなと出たいと思いました。日本の競歩は強くありたいし、引っ張る存在でありたい」と気持ちを新たに一歩を踏み出した。 世界的なレベルなのは百も承知。「自分が代表になれるのが一番ですが、競歩のレベルアップに貢献できたらと思いますし、練習でもそういう思いでやってきました」。 再び世界で『日本の競歩、強し』を見せつけるため。国内の選考レースで後輩たちに簡単に前を譲るつもりはない。 日本選手権20km競歩の男子は2月18日、朝8時50分にスタートする。
月陸編集部