「更地から再出発。仮設商店街に多くの来客が」被災地・總持寺通り商店街で“門前マルシェ”
地震で被害を受けた石川県輪島市門前町の總持寺通り商店街で、仮設商店街が本格オープンしました。地域の復興への足がかりとして住民たちが協力し合い再出発の時を迎えました。 【写真を見る】「更地から再出発。仮設商店街に多くの来客が」被災地・總持寺通り商店街で“門前マルシェ” 晴天に恵まれた9日(土)。輪島市門前町の總持寺通り商店街では、仮設商店街のオープンを記念して門前マルシェが開かれました。 總持寺通りには3つの仮設商店街が設けられ、元日の地震で被害を受けた飲食店や和菓子屋など11の店舗が出店します。 ■老舗和菓子店には名物の饅頭を求めて大勢の客が 創業およそ70年の和菓子店があった場所はすでに更地に。再出発に選んだ仮設商店街にはこの日、名物の「利久饅頭」を求めて大勢の人が訪れていました。 お客さん「今までなくて寂しかった。お菓子好きやったもんで」 池田治雄さん(主人)「本当に嬉しいです」 ■陶器店でも笑顔が その隣の陶器店にも大勢の常連客が。 客とやりとり「天気ようなって良かった」「おかげさんで。みんな行いの良い人ばっかり」 陶器店のお客さん「最初の頃悲惨な状況見てるので、こうやって皆さん頑張ってお店出せるってことは本当に私たちも励みになりますし、良いことやなと思います」 沢田陶器店・澤田由紀子さん「第一歩が足かけられたから、次の段も上がれるかなって。上がらなきゃね」「来てくれてうれしかったですよ。わーって感じで。これ(みんなの笑顔)やなって。これがあるから商売できるんやなって」 ■34店中20店が被害 「焦らんくていいよ」 商店街に加盟する34の店のうち、20店舗が全壊などの被害を受けた総持寺通り商店街。 「頑張れー。焦らんくて良いよ愛情込めて作ってー」 マルシェには若者の姿も。地元の高校生たちも出店し、イベントを盛り上げます。再出発を喜ぶ大勢の人たちに、今回のイベントを企画した組合のスタッフたちも、地域の心のよりどころとして復興への思いを新たにしました。 ■「復興に向かってはまだ5% もっと頑張る」 總持寺通り協同組合・宮下杏里さん「復興って本当に先が長いので、1月1日から休みなくやっててあの水害で本当に心をやられたんですけど、この笑顔みたり、小学生のあの頑張りをみると、疲れたとか言ってられないなって本当に思うので、これからまたちょっとずつですけど、復興に向かってはまだ5パーセントぐらいだけかもしれないけど、もっと頑張っていこうと思います」
總持寺通り協同組合・能村武文代表理事「第一歩がやっとスタートしたかなという感じで良かった。仮設住宅入っている人たちもきょう顔を見れば、良く来てくれて楽しそうにしているもんで本当に良かったなと。仮設住宅の人らの安らぎとかの場として提供していきたいと思っております」 なじみの声になじみの顔。商店街に活気が戻った一日でした。
北陸放送