鹿嶋にIT関連企業 市包括協定 中心市街地で業務 茨城
茨城県鹿嶋市、鹿島アントラーズFC、メルカリとの地方創生に関する包括連携協定に基づく企業誘致の第1弾として、鹿島神宮近くの中心市街地にコールセンター業務などを担うIT関連企業が進出した。25日、空き店舗を改装したオフィスでオープニングセレモニーが開かれ、関係者が新拠点の設立を祝った。 進出したのはアディッシュプラス(本社沖縄県)。2022年に同市に進出し、アントラーズの業務などを担ってきたが、業務拡大を念頭に新たな拠点を探していた。同社は既に宮崎・日南市内の中心市街地にも進出し、地元雇用を図り、商店街の活性化に貢献している実績があるという。 市にとってこれまで、工場関係などの雇用は多いものの、女性が働く場は少なく、移住・定住の促進に向け、職業選択の幅を広げる課題があった。市は本年度当初予算に企業誘致補助金(1500万円)を計上し、新しい業態の企業誘致を促していた。 同社は10月、空き店舗約200平方メートルの改装を開始。旧店舗の梁(はり)などを生かし、入り口の一角にはコワーキングスペースも設けた。 同社の石川琢磨社長は「われわれはどこで仕事してもいい業態だが、ここにいる企業として何ができるかを考え、何か新しいつながりをつくっていきたい」とあいさつした。 同社によると、新オフィスでの業務は来年1月6日に始め、当面は少人数で教育相談の対応などを担う。将来的には30人程度の地元雇用を図っていきたいとしている。
茨城新聞社