98インチのオフィス向けディスプレーや最新Crystal LEDなど! ソニーの最新映像製品を見てきた
Sony Marketing Creative Solution Showcase 2024はB2B向けディスプレー、バーチャルプロダクション、映像制作/配信システムなどソニーが持つ映像ソリューション、ビジネスソリューションを展示するイベント。 【もっと写真を見る】
ソニーは7月3日から同社の映像ソリューションを紹介するプライベートショー「Sony Marketing Creative Solution Showcase 2024」を開催中。同社が展開するB2B向けディスプレー、バーチャルプロダクション、映像制作/配信システムなどが一堂に会する展示会。例年は映像ソリューション展とビジネスソリューション展を分けていたが、両者を統合した形での開催となった。ソニーのパートナー/顧客を中心に2000名を超す来場を見込んでいる。 クラウドを活用した新しい制作フローなどNABショーの展示を再現 長期ビジョンとして「Create Infinite Realities」を掲げているソニー。B2B領域では「3R」として「Reality、Realtime、Remote」の3軸でフィジカル/バーチャルの区分を超えた価値創造を目指している。 映像×時間の取り組みとしては、バーチャルプロダクションが挙げられる。製品としてはCrystal LEDの「VERONA」、シネマカメラの「VENICE 2」「BURANO」、制作環境の「Virtual Production Tool Set」などを提供している。 放送業界向けでは、次世代放送システムとして、NETWORKED LIVEとCREATORS' CLOUDを提案。時間や空間の制限を低減し、リッチなコンテンツが提供される仕組みも用意している。具体的にはメディア伝送、回線とリソースの統合管理、仮想PC環境下で運用できるソフトウェアスイッチャー(M2L-X)などを提供。IOWNや5Gなど最新の通信技術を積極活用していくという。 ほかにも、オートフレーミングに対応した回転式のカメラ(PTZオートフレーミング対応カメラ)として「BRC-AM7」などを来年に向けて提供予定。4K60pや4K HDRに対応。さらにバージョンアップを通じて複数人のフレーミングや顔認識などを提供し、既発売でレンズ交換式の「ILME-FR7」もオートフレーミング対応機種となる。リモートコントロール用のカメラアプリについても「Creators'App」「Camera Remote Toolkit」などを整備していく。 AI技術は映像ワークフローの改善にも注目されている。「A2 Productionカスタマイズソリューション」として、NHKテクノロジーズとは相撲取り組みのクリッピング作業、テレビ朝日ではスポーツ映像を自動解析しリアルタイムコンテンツを迅速に活用、TBSテレビでは段積み編集とアーカイブのクラウド化、アーカイブ素材の再配信、BGMなどの音分離/除去などでMA作業を効率化しているという。 企業向けディスプレーはより大画面に 映像×空間の取り組みではサイネージや企業向けのディスプレーがある。ここでは98インチの「FW-98BZ53L」を最近発売したほか、サイネージソリューションを強化するためクラウドベースの「CMS/RMS」で遠隔監視や遠隔制御ができるようにしたり、AI解析としてエッジAIセンシングプラットフォームの「AITRIOS」を8月にリリースする予定。センサーで捉えた映像を解析し、顧客の属性情報や滞留時間を知り、予測分析につなげられる。 さらにコト軸提案として、Kアリーナ横浜の音響/照明設備の提供、HIROSHIMA SOCCER MUSEUMではプロジェクションシステムやコンセプト映像の制作などを実施。東京ドームでもソニー・ミュージックソリューションズと連携した大型映像ソリューションとコンテンツ提供の融合を果たしたとする。 以下、具体的な展示をいくつか紹介しよう。 文● ASCII